今回は、2026年10月18日(日)に開催する「空き家課題解決セミナー ~実家じまい~」についてご案内です。
会場は新潟市江南区文化会館【多目的ルーム】
時間は10:00〜11:30(受付9:45〜)
参加費は無料です。
国土交通省・新潟県の後援をいただいており、講師は私が務めます。

「実家じまい」という言葉が、なぜ今こう広がっているのか
「実家じまい」という言葉を、ここ数年でよく耳にするようになったと感じている方も多いのではないでしょうか。
ご両親が施設に入られたり、あるいはお亡くなりになったりしたあと、誰も住まなくなった実家をどうするか?
片づけ、解体、売却、あるいは活用。その一連の対応を指す言葉として、少しずつ社会に定着してきました。
背景には、日本全体で進む人口減少と高齢化があります。
総務省の調査でも空き家の数は年々増加を続けており、新潟県も例外ではありません。
私たちが空き家アドバイザーとして相談を受ける中でも、「親が施設に入って、実家がそのまま空き家になっている」「相続したものの、遠方に住んでいて手が回らない」といったお話を本当によく伺います。
新潟という土地ならではの事情もあります。
豪雪地帯である新潟では、誰も住まなくなった家は驚くほど早く傷みます。
冬になれば屋根に雪が積もり、除雪をする人がいない家は倒壊のリスクを抱えます。
実際に、雪の重みで屋根が落ちてしまったご実家の相談を受けたこともあります。
また、湿気の多い新潟の気候は、空き家の木部の腐食やシロアリ被害を早めます。
人が住み、日々窓を開け閉めし、風を通しているだけで家は長持ちしますが、それが止まった瞬間から、家は驚くほどのスピードで劣化していくのです。
さらに、2024年4月から相続登記が義務化されたことも、「実家じまい」を先送りにできない事情のひとつになっています。
相続した不動産の登記を怠ると過料の対象になる可能性があり、「そのうち考えよう」と思っていた実家の問題が、法律の面からも待ったなしの課題になってきています。
実家じまいで、多くの方がつまずく3つのポイント
私がこれまでお受けしてきたご相談から見えてきた、実家じまいの「つまずきやすいポイント」を3つに整理してご紹介します。
1つ目は、心理的なハードル
実家には、ご両親との思い出や、生まれ育った記憶が詰まっています。
物を片づけることは、そうした記憶と向き合うことでもあり、頭では「片づけなければ」と分かっていても、なかなか手が動かない。
ご兄弟姉妹がいらっしゃる場合は、「誰が中心になって進めるのか」「思い出の品をどう分けるのか」といった気持ちのすれ違いが生まれることもあります。
これは決して珍しいことではなく、むしろ実家じまいで一番多いご相談の入り口だと感じています。
2つ目は、物理的な作業の負担
長年暮らした家には、想像以上の量の家財が残されています。
着物や本、写真、家具、そして仏壇。
何を残し、何を手放すのか。
遺品整理業者に依頼するにも、費用相場が分からず不安になる方も多くいらっしゃいます。
加えて、遠方にお住まいの場合は、片づけのために何度も新潟へ通う必要があり、時間的にも体力的にも大きな負担になります。
3つ目は、法律・手続き面の複雑さ
相続登記、遺産分割協議、そして建物が古い場合は既存不適格や再建築不可といった建築基準法上の制約。
さらに、複数の相続人で共有名義になっている不動産の場合は、売却や活用の判断に全員の合意が必要になります。
「実家をどうするか」という一つの問いの裏側には、法律・税務・不動産・建築といった複数の専門分野が絡み合っており、どこに相談すればいいのか分からず、時間だけが過ぎてしまうケースを数多く見てきました。
「片づける」だけが選択肢ではない。 実家との向き合い方は一つではない
セミナーでお伝えしたいのは、「実家じまい」は必ずしも「手放すこと」だけを意味しないということです。
売却するという選択肢のほかにも、賃貸として活用する、リフォームして民泊として運営する、あるいは古民家としての価値を活かして再生するなど、実家との向き合い方には複数の道があります。
また、思い出の品との向き合い方についても、専門的な整理業者の力を借りる、大切なものだけを写真に残すといった方法をご紹介しながら、「全部を一気に片づけなければ」というプレッシャーを少しでも和らげられればと思っています。
実家じまいは、一度にすべてを終わらせる必要はありません。
ご自身のペースで、必要な情報と専門家のサポートを得ながら、少しずつ進めていくことができます。

セミナー概要
- タイトル:「実家じまい」空き家課題解決セミナー
- 日時: 2026年10月18日(日)10:00〜11:30 (受付9:45〜)
- 会場: 江南区文化会館【多目的ルーム】(新潟市江南区茅野山3丁目1-14)
- 参加費: 無料
- 講師:一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会 理事長 中村綱喜
- 後援: 国土交通省、新潟県
- 主催(共催): 一般社団法人全国古民家再生協会新潟第一支部、一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会新潟支部
当日は、実家じまいの進め方の基本的な流れから、片づけ・売却・活用それぞれの選択肢のメリット・デメリット、相続登記義務化にともなう注意点、そして新潟の気候特有の空き家リスクへの対処法まで、なるべく専門用語を噛み砕きながらお話しする予定です。
会場では個別のご相談もお受けできればと考えていますので、「うちの実家の場合はどうすればいいのか」という具体的な疑問をお持ちの方も、ぜひ気軽にお越しください。
まずは知ることから始めてみませんか
実家じまいは、誰にとっても簡単なテーマではありません。
感情的にも、実務的にも、負担の大きい作業です。
だからこそ、一人で抱え込まず、まずは正しい情報を知ることから始めていただきたいと思っています。
「まだ何も決まっていないけれど、話だけ聞いてみたい」という段階の方も、もちろん大歓迎です。
参加費は無料ですので、少しでも気になった方はお気軽にお申し込みください。
お申込み・お問い合わせ

新潟の実家問題に、少しでも前向きに向き合うきっかけになれば幸いです。
当日、会場でお会いできることを楽しみにしています。
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