正直に言うと、持ち家のことで相談に来られる方の多くは「もう少し早く来ればよかった」とおっしゃいます。
親が施設に入って数年、気づいたら家の中にカビが出ていた、雪で雨樋が外れていた、名義が亡くなったおじいちゃんのままだった。
こういう話を毎月のように聞いています。
で、11月15日(日)に東区プラザで「持ち家じまいセミナー」をやることになりまして、講師は私が務めます。
参加費は無料です。
今日はその告知も兼ねて、なぜこのテーマで話そうと思ったのか、当日どんなことをお伝えするのかを書いておきます。
帰省するたび「この家どうしよう」と思っている方へ
お盆や正月に実家に帰ると、親の背中がちょっと小さくなったなと感じたり、使っていない部屋に物が積み上がっているのが目に入ったりしますよね。
「いずれ考えないとな」と思いつつ、親の前でその話を切り出すのは気が引ける。
兄弟と話そうにも、誰が言い出すのかで何となく止まってしまう。
これ、どこのご家庭でもだいたい同じです。
私自身、仕事柄いろんなご家族を見てきましたが、実家の話がスムーズに進んでいるご家庭のほうが少ないと思います。
ただ、家って人が住まなくなると本当に早く傷むんです。
特に新潟は。
新潟の家は空き家になると傷みが早い
現場を見ていて感じるのは、新潟の空き家は「待ってくれない」ということです。
冬は雪下ろしをする人がいないと、屋根や軒先、雨樋に大きな負担がかかります。
カーポートや物置が潰れていたというのも珍しくありません。
春になって雪が解けると今度は湿気で、閉め切った家の中は換気されないので、押し入れや北側の部屋からカビ臭くなってきます。
畳がふかふかになっていたり、床下の木材が傷んでいたりすることもあります。

住んでいれば毎日窓を開けたり水を流したりするだけで防げていたことが、空き家になると一気に進むんですよね。
2〜3年放っておくと、直すにしても売るにしても、費用や選択肢がかなり変わってきます。
それと、2023年12月に空家等対策特別措置法が改正されて、管理が行き届いていない空き家は「管理不全空家」として市町村から指導や勧告を受ける可能性が出てきました。
勧告を受けると、固定資産税の住宅用地の特例が外れて税金が上がることもあります。
「そのうち考える」が、お金の面でも効いてくるようになったということです。
持ち家じまいでつまずきやすいところ
セミナーでは「片づけ」「相続」「売却」の基本をお話ししますが、実際にご相談を受けていると、つまずくポイントはだいたい決まっています。
少しだけ先にご紹介しておきます。
片づけ
まず手が止まるのがここです。
何十年分の家財があって、どこから手をつけていいかわからない。
親が元気なうちは「まだ使う」「捨てないで」となるし、亡くなった後は思い出の品を前にして気持ちが追いつかない。
業者に頼むといくらかかるのか見当もつかない、という声もよく聞きます。
全部を一気にやろうとしないこと、先に「残すもの」を家族で決めておくこと。
このあたりの進め方を、実例を交えてお話しするつもりです。
相続
2024年4月から相続登記が義務化されました。
相続で不動産を取得したことを知ってから3年以内に登記しないと、正当な理由がない場合は過料の対象になります。
しかも義務化より前に相続した不動産も対象です。
実家の名義を確認してみたら、親ではなく祖父のままだった、という方は意外と多いんです。
そうなると相続人が増えていて、話し合いがかなり大変になります。
セミナーでは、まず名義を確認するところから、家族で話し合うときのポイントまで、基本的な流れを整理してお伝えします。
細かい手続きや税金の判断は司法書士さんや税理士さんの領分なので、私からは「どこで誰に相談すればいいか」も含めてお話しします。
売却
「売るしかないかな」と思っている方も多いですが、売るにしても準備があります。
家財が残ったままだと買い手が見つかりにくいですし、建物の状態によっては解体して更地にしたほうがいいのか、そのまま売ったほうがいいのか判断が分かれます。
相続した空き家を売るときに使える税金の特例(いわゆる空き家の3,000万円控除)もありますが、建物の年代や期限などの条件があるので、知らずに売ってしまって使えなかった、というのはもったいないです。
このあたりもざっくりお伝えします。
「壊すしかない」と決めつける前に
これは私が個人的に一番伝えたいことかもしれません。
古い家だから価値がない、壊すしかない、と思い込んでいる方が多いんですが、建築の仕事をしていると「この家、まだまだ使えるのにな」と思うことがよくあります。
昔の家には今ではなかなか手に入らない太い梁や柱が使われていたりして、手を入れればちゃんと住める家になることも少なくありません。
リフォームして子世帯が住む、賃貸に出す、民泊として活用する、古民家として再生する。
売却や解体以外にもいろんな道があります。
もちろん、家の状態やご家族の事情によっては売却や解体が一番いいこともあるので、どれが正解というわけではないです。
ただ、選択肢を知らないまま決めてしまうのと、知った上で選ぶのとでは、後になって納得感が違うと思うんですよね。
私は全国空き家アドバイザー協議会新潟支部として空き家の相談も受けています。
家を建てる側と、空き家をどうするか考える側、両方の立場から話せるのが自分の強みかなと思っていて、当日もその視点でお話しします。
こんな方に来ていただきたいです
- 親が住んでいる実家を、将来どうするか考え始めた方
- すでに実家が空き家になっていて、管理や処分に困っている方
- 相続や登記のことがよくわからず、何となく不安な方
- 売却以外の選択肢も知っておきたい方
まだ困っていないけど気になっている、という方も大歓迎です。
というか、そういう方にこそ来てほしいと思っています。
ご夫婦やご兄弟で一緒に参加していただくと、帰り道でそのまま話ができるのでおすすめです。
セミナー開催概要
- セミナー名:持ち家じまいセミナー 〜大切な思い出と、これからの暮らしのために〜 片づけ・相続・売却の基本を学ぶ
- 日時:2026年11月15日(日)10:00〜11:30(受付 9:45〜)
- 会場:東区プラザ 講座室2(新潟市東区下木戸1丁目4番1号)
- 講師:中村綱喜(株式会社清新ハウス 代表/全国空き家アドバイザー協議会新潟支部 事務局長)
- 参加費:無料
- 主催:新潟市指定 空家等管理活用支援法人 一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会新潟支部
お申込み・お問い合わせ
チラシのQRコード(申込フォーム)からお申し込みいただけます。
申込フォームはこちら
公式LINEでもご相談を受け付けています。→LINE相談はこちらから
TEL:0250-47-7137(全国空き家アドバイザー協議会新潟支部)
Mail:info@kominka-niigata.org
個別のご相談は「空き家」相談会へ
セミナーだと、自分の家の事情までは聞きにくいですよね。
そういう方のために、清新ハウスのモデルハウス「蔵里」で「空き家」相談会を開きます。
- 日時:11月28日(土)・29日(日)10:00〜12:00
- 場所:モデルハウス蔵里(新潟市秋葉区小戸上組)
- 予約:公式LINE→清新ハウス公式LINEからどうぞ 、またはお電話にて
- TEL:0250-24-4151(株式会社清新ハウス)
蔵里は木の家のモデルハウスなので、梁や木の質感を見ながら「うちの実家もこんなふうに直せるのかな」なんて話もできます。
セミナーに参加された方はもちろん、セミナーの日は都合がつかないという方もどうぞ。
実家の写真や、固定資産税の通知書など家のことがわかる書類があれば、お持ちいただくと話が早いです。
実家の話は家族の中でも切り出しにくいと思いますが、セミナーに参加したことをきっかけにしてもらえたら、それだけでも十分だと思っています。
当日、会場でお会いできるのを楽しみにしています。
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