
【「施設が決まって一安心」の裏に潜む、実家のリスク】
「お母さんの入居する介護施設が無事に決まりました。これで一安心です。」
2026年現在、高齢化がさらに進む中で、ご両親の安全な暮らしのために「施設入所」を選択されるご家族が増えています。
介護の負担から解放され、ご家族がホッと胸を撫で下ろす瞬間です。
しかし、その安心の裏で、ひっそりと取り残されている重大な問題があります。
それが「誰も住まなくなった実家(空き家)のこれから」です。
「実家のことは、親が施設での生活に慣れてから、おいおい考えればいいや」
「まだ親も生きているし、勝手に家を売るなんて縁起でもない」
もし、あなたがそのように考えて問題を先延ばしにしているとしたら、建築と不動産のプロとして、はっきりとお伝えしなければなりません。
実家の将来について話し合うべきタイミングは、「施設への入所を検討し始めた今」をおいて他にありません。
万が一、親御様が認知症を発症し、意思疎通が難しくなってからでは、法律の壁に阻まれ、実家は「売りたくても売れない、貸したくても貸せない」という恐ろしい事態に陥ってしまいます。
先月実家じまいセミナーを開催した時に、このような状況を参加者より伺い、状況の深刻さを感じました。
今回は、いざという時に家族が法的トラブルに巻き込まれないための真実と、全員が笑顔で次のステップへ進むための『実家の将来年表』の作り方をご提案します。

1. タイムリミットは突然に。実家の「資産凍結」という真実
親御様が施設に入所し、実家が空き家になった後、毎年の固定資産税や火災保険料、新潟特有の冬の雪下ろしや夏の草刈りといった維持管理費は、誰が払い続けるのでしょうか。
多くの場合、それは残された子世代の負担となります。
「維持費が大変だから、親名義の実家を売却して、そのお金を親の施設費用に充てよう」 いざそう決断し、不動産屋に駆け込んでも、親御様の認知症が進行していた場合、契約は一切できません。
不動産の売買や、賃貸に出すための大規模なリフォーム契約などには、名義人である親御様ご本人の「明確な意思能力(契約の内容を正しく理解し、判断する能力)」が法律上絶対に必要です。
意思能力がないとみなされた瞬間に、その不動産は実質的に「資産凍結」状態となります。
「成年後見制度」を利用して、裁判所に選任された後見人(弁護士や司法書士など)に売却の手続きを代行してもらう方法はありますが、これには多大な時間と費用(専門家への毎月の報酬など)がかかります。
さらに、後見人の最大の使命は「本人の財産を守ること」であるため、「ただ空き家の管理が大変だから」といった理由だけでは、裁判所が実家の売却を許可しないケースも少なくありません。
ここは皆さんが意外に知らない部分かと思います。
親御様の意識がはっきりしており、「この家は将来、お前に任せるよ」という明確な意思表示と法的な手続きができる「今」こそが、実家の未来を安全に決定づける唯一のタイムリミットなのです。

2. 家族の不安を消し去る『実家の将来年表』の作り方
こうした最悪の事態を防ぐために、私たちが推奨しているのが、家族会議を開き『実家の将来年表』を一緒に作成することです。
頭の中だけで考えるのではなく、紙に書き出して視覚化することで、感情論を排し、現実的な計画を立てることができます。
【実家の将来年表に書き込む3つのステップ】
① 現状の正確な把握(現在) まずは、実家の「今」を書き出します。
・土地と建物の名義人は誰か?(亡くなった祖父のままになっていないか?)
・毎月の維持費(税金、水道光熱費の基本料金など)はいくらか?
・住宅ローンの残債はあるか?
② ライフイベントと連動したシミュレーション(1〜5年後) 親御様の健康状態や施設の状況に応じた「分岐点」を設定します。
・「施設に入所して半年経ち、もう自宅には戻らないと確定したら、家の中の片付け(生前整理)を完了させる」
・「親の介護度が〇〇になったら、実家を売却して介護費用に充てる」
・「もし誰も住まないなら、新潟市の補助金を活用してリノベーションし、民泊として貸し出す準備を始める」
③ 相続発生時のゴール設定(将来)
いざ相続が発生した際、誰が実家を引き継ぐのか、あるいは売却して現金を分割するのか。
親御様が元気なうちに「私はこうしてほしい」という希望を聞いておくことで、将来の兄弟間のトラブル(争族)を未然に防ぐことができます。

3. 最初のハードル「実家の片付け」は元気なうちに一緒に
年表ができたら、次に行うべき最も重要で、かつ最も労力がかかる作業が「実家の片付け(生前整理)」です。
親御様が施設に入られた後、残された荷物を子供だけで片付けるのは、想像を絶する時間と精神的苦痛を伴います。
「これはお母さんが大切にしていたから捨てられない……」と、一つ一つの品に思い出が宿り、手が止まってしまうからです。
だからこそ、親御様が元気で判断力があるうちに、「お母さん、施設に持っていくものと、お焚き上げするものを一緒に分けようか」と、親子で一緒に片付けを始めることが最大の親孝行になります。
モノを整理することは、親御様ご自身の心と過去を整理し、新しい施設での生活へ前向きに向かっていくための大切な儀式でもあるのです。
公的な支援窓口(ワンストップ)を活用する
実家じまいや、実家の利活用に向けた話し合いは、法律、不動産、建築、税金など、幅広い専門知識が必要になります。
ご家族だけで抱え込むと、何から手をつけていいか分からず、結局先延ばしになってしまいます。
現在、私が理事長を務める一般社団法人全国空き家アドバイザー協議会 新潟支部は、新潟市から正式に指定を受けた「空家等管理活用支援法人」です。
私たちは、司法書士や不動産専門家と連携し、この複雑な課題を「ワンストップ(一つの窓口)」で解決へと導きます。
もし、思い出の実家を「売却」ではなく「活用(賃貸や民泊)」する道を選ばれるのであれば、私たちが得意とする「30mm厚の杉無垢床」や「越前和紙」を用いた自然素材リノベーションで、建物の資産価値を極限まで高めるご提案も可能です。
「親が施設に入るかもしれない」
「実家の将来年表を一緒に作ってほしい」
少しでもご不安があれば、資産凍結というタイムリミットが来る前に、ぜひ一度私たちの【無料相談】をご利用ください。
ご家族全員が笑顔で安心できる未来の選択を、プロフェッショナルとして全力でサポートいたします。
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