「実家を解体したいんだけど、100万〜200万円かかると言われて、動けなくて…」
これ、本当によく聞く話です。
解体したい気持ちはある。でも費用が大きくて踏み出せない。
はっきり言います。
「解体費用が高い」は、補助金を知らないまま計算しているからです。
新潟市を含む多くの自治体では「老朽危険空き家の解体補助金」制度を設けています。
条件を満たせば解体費用の一部、場合によっては数十万円〜100万円規模を自治体が負担してくれます。
この補助金を使えるかどうかで、「動けるか・動けないか」が変わることがあります。
今回は、この補助金制度の概要・条件、そして解体後の土地活用の進め方まで、まとめて話します。

なぜ今「解体」を決断すべきなのか。放置のリスクを正直に話す
「まだ建っているし、まあいっか」と思っている方に、現実を伝えます。
① 「特定空家」に指定されると固定資産税が最大6倍になる
市区町村は、管理不全の空き家を「特定空家」または「管理不全空家」に指定できます。
指定されると、住宅用地の固定資産税軽減特例が適用されなくなり、最大6倍の固定資産税が課される可能性があります。
「建物を残しておけば固定資産税が安い(更地より有利)」という計算が、特定空家に指定された瞬間に逆転します。
② 倒壊した場合、隣家・通行人への賠償責任が生じる
老朽化した建物が地震・台風・暴風で倒壊して、隣家・塀・電柱・通行人に被害を与えた場合、所有者に損害賠償責任が生じます(民法717条の工作物責任)。
「老朽化していたから知らなかった」は言い訳になりません。
建物が倒壊してからでは遅い。
倒壊前に自分のタイミングで解体する方が、はるかにリスクが低い。
③ 補助金には「老朽度の条件」がある。今の状態でないと対象外になることがある
後述しますが、解体補助金は「老朽化が一定以上進んでいる建物」が対象です。
逆に言うと、状態が良すぎると補助対象にならない可能性があります。
「今すぐ解体しなくても大丈夫」と思って10年後に改めて申請しようとしたら「そのころにはすでに条件を満たしている(さらに状態が悪化している)かもしれない」とも言えますが、一方で補助金制度自体が変わる可能性もある。
「使えるうちに使う」という判断が重要です。

「老朽危険空き家解体補助金」とは何か
老朽危険空き家解体補助金(除却補助金)は、危険な状態にある空き家の解体費用の一部を自治体が補助する制度です。
この制度の目的は:
- 倒壊リスクのある建物を早期に除却することで地域の安全を守る
- 放置空き家の削減・まちなみの改善
- 所有者の費用負担を軽減して行動を促す
新潟市の補助制度(目安)
新潟市では「老朽危険空家解体費補助金」制度を設けています。
補助額・条件は年度によって変わるため、必ず最新情報を市に確認してください。
過去の制度では「解体費用の1/2以内・上限○○万円(年度によって異なる)」という形で補助が行われてきました。
複数年の実績から、数十万〜100万円規模の補助を受けられたケースがあります。
新潟市以外の市町村
新潟県内の他の市町村(長岡市・三条市・新発田市等)でも同様の補助制度を設けているところがあります。
実家がある市区町村の窓口(空き家担当課・建築指導課等)に問い合わせてください。

補助を受けるための主な条件
補助金には条件があります。
すべての空き家が対象になるわけではありません。
主な条件を整理します。
① 老朽化の基準を満たすこと
補助の対象は「一定以上老朽化が進んでいる建物」です。
自治体によって評価方法は異なりますが、建物の「老朽度判定」を行い、一定の点数以上(「著しく老朽化している」と判定される状態)が条件になることが多い。
「まだ住めそうな建物」「少し古いだけ」では対象外になる場合があります。
② 「特定空家」相当の状態であること(自治体によって異なる)
自治体によっては「特定空家または特定空家相当と認められる建物」が条件になっているケースがあります。
③ 所有者が申請すること
補助申請は建物の所有者(または相続人)が行います。
名義が古い・相続未登記の場合は、まず相続登記を行ってから申請する必要があることがあります。
④ 解体後の土地を一定期間管理すること
補助を受けた後、解体した跡地(更地)を適切に管理・活用することを条件にしているケースがあります。
解体直後に転売・放置することを制限している場合があります。
⑤ 補助金の対象となる解体業者・工法であること
自治体が認定した業者または通常の解体工事業者(許可業者)による施工が条件になる場合があります。
⑥ 申請時期・予算枠
補助金は年度ごとに予算が設定されており、予算が尽きると年度途中でも受付が終了することがあります。
「早めに問い合わせ・早めに申請」が重要です。

「補助対象かどうか」確認するための手順
「うちの実家は対象になるか?」を確認するための手順を整理します。
STEP 1:市区町村の担当窓口に問い合わせる
実家がある市区町村の「空き家担当課(空き家対策担当)」または「建築指導課」に連絡して、現在の補助制度の内容・条件・申請方法を確認します。電話・窓口相談どちらでも対応してもらえます。
「補助金はありますか?」の一言から始めてください。
STEP 2:建物の老朽度の現地確認
自治体の担当者または専門家(建築士)が建物を現地確認して、補助対象の老朽度を満たすかを判断します。
「見てもらわないと分からない」という部分が多いため、まず現地確認を依頼することが必要です。
清新ハウスでは、この現地確認・老朽度の評価も対応しています。
STEP 3:申請書類の準備
申請に必要な書類(登記事項証明書・固定資産税評価証明書・解体費用の見積書等)を準備します。
書類の種類は自治体によって異なります。
STEP 4:申請・審査
申請書類を提出して、自治体の審査を受けます。審査が通ると補助金の交付決定通知が届きます。
重要:補助金の交付決定を受けてから解体工事を開始すること。
先に解体工事を始めてしまうと、補助金の対象外になる場合があります。
STEP 5:解体工事・完了報告・補助金受領
交付決定後に解体工事を行い、完了報告書を提出して補助金を受け取ります。

解体後の「更地」をどう活用するか
解体が完了したら、更地(土地のみの状態)になります。
この更地をどう使うかが次の課題です。
更地にした後の選択肢は大きく4つあります。
① 売却する
最もシンプルな処分方法。更地の状態で不動産会社に売却を依頼します。
更地は「建物の解体が終わっているため、買い手が建物処理を考えなくていい」という点で、建物付きより買い手を探しやすいことがあります。
ただし更地にすると固定資産税の住宅用地の軽減特例がなくなるため、売却見込みのない土地を更地にすると固定資産税負担が増える可能性があります。
「解体したら早めに売却に動く」ことが重要です。
② 駐車場として活用する
月極駐車場・コインパーキングとして収益を得る方法です。
立地次第では安定した収入源になりますが、駐車場需要のある場所(駅近・商業エリア周辺)に限られます。
管理費用・設備費用も必要なため、シミュレーションをしてから判断してください。
③ 賃貸用建物を建てる
更地に新しい建物(アパート・店舗・事務所等)を建てて賃貸収入を得る方法。長期的な収益を見込める一方、建設費用・維持管理費用・空室リスクが伴います。
④ 子ども・親族に使わせる
親族が家を建てるための土地として使う。
贈与・相続の問題が絡む場合は、司法書士・税理士への相談が必要です。
活用方法の選び方
更地の立地・広さ・周辺環境によって最適な活用方法は変わります。
「どれが一番得か」は個別の条件次第です。
解体後の活用については、清新ハウスで一緒に考えることができます。
無料相談にお越しください。

解体工事の費用目安と業者選びのポイント
補助金を使っても、残る自己負担分を把握しておくことが必要です。
解体費用の目安(木造住宅)
| 延床面積 |
解体費用の目安 |
| 〜50㎡(約15坪) |
50万〜100万円程度 |
| 50〜100㎡(約15〜30坪) |
100万〜200万円程度 |
| 100〜150㎡(約30〜45坪) |
150万〜280万円程度 |
解体費用は建物の構造・立地(重機の進入難易度)・付帯工事(ブロック塀・カーポート等の撤去)によって大きく変わります。
出来れば複数社(3社以上)から見積もりを取って比較してください。
業者選びの注意点
- 「解体工事業者の登録」または「建設業許可」を持つ業者を選ぶ
- 廃材の処分方法が適切かを確認(マニフェスト(産廃処理票)の交付)
- 近隣への挨拶・養生などの現場管理が適切か確認
- 補助金申請に対応している業者かを事前に確認
まとめ
老朽空き家の解体補助金と更地活用について、覚えておいてほしいポイントです。
- 放置した老朽空き家は「特定空家指定→固定資産税6倍」「倒壊→損害賠償責任」という深刻なリスクがある
- 自治体の老朽危険空き家解体補助金を使えば、解体費用の一部(数十万〜100万円規模)が補助される可能性がある
- 補助の条件:老朽度の基準・所有者が申請・補助決定後に工事を開始する
- 申請の前に必ず自治体の窓口に問い合わせる。補助金は予算が尽きると受付終了になることがある
- 解体後の更地活用は「売却・駐車場・新築・親族使用」の4択から条件に合わせて選ぶ
- 解体費用は3社以上の見積もり比較が必須。建設業許可業者を選ぶ
「補助金があることを知らずに、全額自己負担で解体した」という後悔は後から取り戻せません。
まず窓口に相談することから始めてください。
※本記事は参考情報の提供を目的としています。補助金の詳細・申請条件は必ず各自治体の窓口に最新情報をご確認ください。
ご相談はLINEからお気軽にどうぞ
「補助金が使えるか確認したい」「解体後の土地活用を相談したい」「信頼できる解体業者を紹介してほしい」という方は、LINEからご相談ください。
空き家アドバイザーとして、補助金申請から解体後の活用まで一緒に考えます。
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