遠方に住んでいて、実家を空き家にしてしまっている方に聞きます。
最後に実家を訪れたのは、いつですか?
「去年の盆と正月」そのくらいなら、まだ大丈夫かもしれません。
でも「もう3年以上行っていない」という方、それは危険な状態です。
今、その実家の中では:
- 排水管・トイレ・洗面台の「封水(ふうすい)」が蒸発して、下水の臭いと害虫が室内に入り込んでいるかもしれない
- 湿気と換気不足でカビが広がっているかもしれない
- 雑草が伸び放題で「誰も住んでいない」と近所中に知らせている状態になっているかもしれない
- 夜間に不審者が侵入していても、誰にも気づかれない状況かもしれない
はっきり言います。空き家は「放置すれば安全」ではなく、「放置するほどリスクが積み重なる」場所です。
今回は、遠方から管理できない空き家を守るために何をすべきか?
「通水・通風・防犯チェック」の基本と、管理サービスの活用方法を話します。

放置された空き家で何が起きるのか。現場からの正直な報告
実際の空き家管理の現場で見てきたことを伝えます。
① 封水の蒸発 下水臭と害虫の侵入
これが最も多く、かつ気づかれにくい問題です。
「封水(ふうすい)」とは、トイレ・洗面台・キッチンシンク・お風呂の排水口の底に常に溜まっている水のことです。
この水は「水の蓋(ふた)」として機能しており、下水管から上がってくる悪臭・害虫・ガスを室内に入れないための重要な役割を果たしています。
人が住んでいれば、水を使うたびに封水は自然に補充されます。
でも誰も住まなくなると、封水は徐々に蒸発します。
水量・設備の状態・気温によって異なりますが、数週間〜数ヶ月で蒸発してしまうことがあります。
封水が蒸発したら何が起きるか?
下水管と室内が「封鎖なし」でつながった状態になります。
下水の臭い・コバエ・ゴキブリ・ネズミが室内に入り込む経路が開きます。
空き家を訪れたとき「なんかすごく臭い」「虫がわんさかいる」という状態の多くは、この封水蒸発が原因です。
② カビと湿気 目に見えない劣化の進行
人が住まなくなった家は、換気が止まります。
新潟の冬は特に湿気が多く、換気されない室内は急速にカビが繁殖します。
壁紙・天井・押入れ・畳、あらゆる場所にカビが広がると、リフォームや売却の際のコストが大幅に増大します。
「2年放置したら、押入れの壁が黒カビだらけだった」というケースを実際に見ています。
③ 防犯リスク 「空き家」は犯罪者に知らせる信号
管理されていない空き家は、犯罪者の視点では「入りやすい場所」です。
- 雑草が伸び放題で「誰も住んでいない」と一目で分かる
- 郵便受けに郵便物・チラシが溜まっている
- 夜間に電気がつかない
- 窓や雨戸が何ヶ月も同じ状態のまま
こうした空き家は「不審者の侵入・放火・ゴミの不法投棄」のターゲットになりやすい。
特に放火は空き家が狙われやすい犯罪として知られており、周辺住民への被害にもつながります。
④ 新潟特有のリスク 冬の凍結と積雪による被害
新潟の冬は、空き家に特有のリスクが加わります。
凍結:配管の水が凍結・膨張して、パイプが破裂する「凍結破損」が起きることがあります。
凍結破損は気づかないまま春になり、解凍とともに水が噴き出して床下・壁内が水浸しになるというケースがあります。
積雪:屋根の雪下ろしが行われないと、積雪の重さで屋根が崩落するリスクがあります。
また雪解け水が屋根の破損箇所から侵入して、内部が水浸しになることもあります。

空き家を守るための「3つの定期管理」
これらのリスクを防ぐために必要なのが「定期的な管理」です。
具体的に何をやればいいかを整理します。
① 通水(月1回以上)
すべての水回り(トイレ・洗面台・キッチンシンク・お風呂・洗濯機排水口)の水を流します。
これだけで封水が補充され、下水臭・害虫侵入を防げます。
ポイント:水を少し流すだけでなく、数秒以上水を出し続けて、封水が確実に補充されるようにする。
お風呂の排水口は意外と忘れやすい。
トイレは流すだけでOK。
冬季の注意(新潟):冬場は水を出した後に「水抜き」が必要です。
水を出しっぱなしにした状態で帰宅すると、配管の水が凍結する危険があります。
必ず水抜きをしてから離れてください。
② 通風・換気(月1回以上)
窓を開けて室内を換気します。
数十分〜1時間程度、十分に空気を入れ替えることでカビの繁殖を抑えられます。
換気の際のポイント
- 対角線上の窓を開けることで、室内全体に空気が流れる
- 押入れ・クローゼット・床下収納も開けて換気する
- 水回り(洗面室・浴室)の換気扇を短時間でも回す
③ 防犯チェック(月1回以上)
外周・室内を点検します。
外周チェック
- 雑草の状態(繁茂していれば草刈り)
- 郵便受けの郵便物・チラシを取り除く
- 不法投棄のゴミがないか確認
- 窓・扉の施錠確認
- 不審者の侵入痕跡(ガラスの破損・扉の傷など)
室内チェック
- 雨漏り・水染みの有無
- カビ・異臭の有無
- 配管・設備の異常

「自分では行けない」場合の解決策【空き家管理サービスの活用】
「月1回管理に行くのが理想なのは分かった。でも遠方に住んでいて行けない」という方のための選択肢が「空き家管理サービス」です。
清新ハウスでは、新潟市内の空き家を対象に「定期管理サービス」を提供しています。
遠方にお住まいのオーナー様に代わって、月1回の通水・換気・防犯チェックを実施し、現状報告を写真付きでお送りします。
清新ハウスの空き家管理サービスでできること
- 月1回の定期訪問(通水・換気・外周・室内の確認)
- 現状報告(写真付きレポートを送付)
- 問題発見時の迅速な連絡と対応提案
- 草刈り・郵便物回収などのオプション対応
- 緊急時(台風・大雪後など)の臨時点検対応
- 空き家の売却・賃貸・リノベーションへの移行サポート
「ただ管理するだけではなく、最終的に空き家の問題を解決する」ことをゴールとしたサービスです。

自治体・行政との連携支援
空き家管理に関して、自治体・行政のサポート制度も整備されています。
新潟市の空き家対策
新潟市は「空き家等管理活用支援法人」を指定しており、私が理事長を務める全国空き家アドバイザー協議会もその指定法人のひとつです。
行政と連携して空き家問題に取り組む体制が整っています。
空き家バンク制度
新潟市の「空き家バンク」に空き家を登録することで、移住希望者・購入希望者とのマッチングが可能になります。
「管理を続けるのが大変」「活用する人を探したい」という場合、空き家バンクへの登録が最初のステップになります。
補助金制度
新潟市では、老朽危険空き家の除却(解体)費用や、空き家バンクを通じた改修費用への補助制度があります(内容は年度によって変わるため、最新情報は新潟市に確認を)。

「管理するか・手放すか」を決めるのは早いほど得
空き家の問題は「管理を続けながら最終的な処分・活用を決める」という方向か、「早期に売却・賃貸・リノベーションで活用する」という方向か、どちらかに向かうべきです。
「何も決めないまま管理も中途半端に続ける」が最もコストが高い選択です。
管理を続けながら活用を決める場合
まず管理体制を整える(自分で行くか・サービスを使うか)。
その間に「売る・貸す・リノベする・解体する」の方向性を家族で話し合い、段階的に実行する。
早期に手放す場合
売却・賃貸に向けた準備(家財整理・インスペクション・不動産会社への査定依頼)を進める。
「早く手放したい」という場合は、時間をかけるほど建物の状態が悪化して売却価格が下がります。
早い判断が有利です。

冬前・夏前のタイミングで「特別点検」を
新潟の空き家管理で特に重要な2つのタイミングをお伝えします。
冬前(10〜11月)の特別点検
- 水抜きの準備・確認
- 屋根・雨樋の状態確認(冬の前に修繕が必要な箇所を特定)
- 窓・扉のすき間・破損箇所の確認(吹雪による雨水侵入を防ぐ)
- 雪下ろしが必要な屋根形状かどうかの確認
夏前(5〜6月)の特別点検
- 融雪後の雨漏り・水染みの確認
- カビ・湿気の状態確認
- 雑草の状態確認(夏は繁殖が早い)
- 窓・換気扇の状態確認
冬と夏の前にしっかり点検することで、季節変動によるダメージを早期に発見・対処できます。
まとめ
空き家の通水・通風・防犯チェックについて、覚えておいてほしいポイントです。
- 封水の蒸発→下水臭と害虫侵入。月1回の通水で防げる
- 換気不足→カビの繁殖と建物劣化。月1回の換気で大幅に抑えられる
- 管理されない空き家→防犯リスク・放火・不法投棄のターゲットになりやすい
- 新潟特有のリスク:冬の凍結破損・積雪による屋根崩落
- 遠方で行けない場合は空き家管理サービスを活用する
- 行政の空き家バンク・補助金制度も活用できる
- 「管理も中途半端・活用も決まらない」が最もコストが高い。早期に方向を決める
「実家が気になっているけれど、なかなか動けない」という方、まずご相談ください。
現状の整理から一緒に始められます。
ご相談はLINEからお気軽にどうぞ
「空き家の管理を依頼したい」「遠方に住んでいて実家の様子が心配」「売却・活用の相談も含めてしたい」という方は、LINEからご相談ください。
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