「エアコン28度に設定してるのに電気代が高い」
それ、エアコン本体の問題じゃないかもしれません。
庭やベランダにある「室外機」が、直射日光でガンガンに熱せられていませんか?
室外機が熱くなると、エアコンの冷房効率が著しく下がって、余計な電力を消費します。
設定温度を低くするより、室外機に日陰を作るだけで電気代が下がる。
これ、知らない方が多いんですが、実際に効果のある節電方法です。
今回は、今週末すぐできる「室外機の日よけDIY」を、注意点も含めてしっかりお伝えます。

室外機が熱くなると、なぜ電気代が上がるのか
まず仕組みを理解しておきましょう。
エアコンの冷房は「室内の熱を室外に捨てる」という原理で動いています。
室外機は「熱を外に放出する」役割を担っていて、外の空気と熱交換することで室内を冷やしています。
ここが重要。
室外機の周囲温度が高ければ高いほど、熱を捨てるのが難しくなる。
真夏の直射日光が当たる地面(アスファルトや コンクリート)は、表面温度が60℃を超えることがあります。
その中で室外機が動くと、熱交換の効率が大幅に低下して、コンプレッサーが頑張らなければならない→電力消費が増える、という悪循環が起きます。
逆に言えば、室外機の周囲温度を下げてあげれば、消費電力が下がって電気代が安くなる。
日よけで直射日光を遮ることは、この観点で非常に効果的です。
某家電メーカーの実験データでは、室外機に直射日光が当たっている状態と日陰の状態では、消費電力に5〜10%程度の差が出ることが確認されています。
毎日のことですから、夏の2〜3ヶ月で積み重なると、それなりの金額差になります。
やる前に絶対確認!「やってはいけない」NG設置の鉄則
日よけをつければ何でもいいわけではありません。
室外機には「吸気口」と「吹出口」があり、これを塞いでしまうと、逆に効率が下がって壊れる原因になります。
室外機の風の流れを理解する
一般的な室外機は、正面(フロント)から空気を吸い込んで、背面・側面から排気するタイプと、背面・側面から吸い込んで、正面から排気するタイプがあります。
最も多いのは「正面吸気・背面排気」タイプです。
取扱説明書またはメーカーのウェブサイトで、お手持ちの室外機の吸排気の方向を必ず確認してください。
絶対にやってはいけないこと
- 吹出口(排気口)の正面を塞ぐ:排気した熱い空気が逃げ場をなくし、室外機が再度その熱い空気を吸い込む「ショートサーキット」が起きる。効率が激下がりして、最悪の場合は故障の原因になる
- 室外機をぴったり囲む:四方をガッチリ囲んでしまうと風通しがなくなる。日よけは「上だけ」「片側だけ」が基本
- 吸気口を覆う:外気が吸い込めなくなる。隙間なく覆うのはNG
- 重い物を室外機の上に置く:室外機は精密機械。振動や荷重で故障する
- 燃えやすい素材を使う:室外機は熱を持つため、布製・木製素材は室外機から十分な距離を取る
正しい日よけの原則
「上(天板)に当たる直射日光を遮るだけ」が最も安全で効果的な日よけです。
側面・背面を覆う場合は、吸排気の方向を確認した上で、風の通り道を必ず確保してください。

DIYの選択肢3つ。コスト・難易度・効果で比較
選択肢①:アルミ遮熱シート(最安・最簡単)
ホームセンターや100円ショップで売っているアルミ蒸着シートを、室外機の上(天板)を覆う形で設置する方法です。
費用:数百円〜2,000円程度
設置方法
- 室外機の天板サイズを測る(メモか写真で記録しておく)
- アルミシートを天板より一回り大きめにカットする
- 室外機の天板に乗せ、風で飛ばないように固定する
固定方法:直接ネジで止めるのは室外機にダメージを与えるのでNG。
マグネットシートを貼り付けてアルミシートを固定する方法、または粘着テープで端を留める方法が一般的です。
風の強い日に飛ばないよう、しっかり固定してください。
注意点:アルミシートは「遮熱」に特化した素材です。
直射日光を反射して天板の温度上昇を防ぐ効果があります。
一方で、強風で飛ばされやすく見た目が簡易的になりやすい。
費用対効果は高いですが、定期的に状態を確認してください。
選択肢②:既製品の室外機日よけパネル(バランス型)
ホームセンターやネット通販で「室外機カバー」「室外機日よけパネル」として販売されている既製品を使う方法です。
費用:2,000円〜8,000円程度(サイズ・素材によって変わる)
素材はプラスチック製・アルミ製・木製など様々あります。
室外機の上に乗せるだけのタイプが最も安全で設置が簡単。
吸排気の邪魔をしない設計になっているものを選んでください。
選ぶときのポイント
- 天板カバータイプ(上だけ覆うもの)を選ぶ
- 「通気性あり」「風通し確保」と記載されているか確認する
- 室外機のサイズに合った製品を選ぶ(標準サイズ・大型サイズで異なる)
選択肢③:木製ルーバーフェンスで日陰ゾーンを作る(デザイン性◎)
室外機の上や周辺に木製・樹脂製のルーバーフェンスを設置し、「日陰空間」ごと作り出す方法です。
費用:3,000円〜30,000円程度(規模による)
室外機を完全に囲むのではなく、日差しの来る方向(南側・西側)に斜めのルーバー板を立てるイメージです。
風通しを保ちながら、直射日光だけを遮断できます。
外観のおしゃれさもある程度確保できるため、庭やベランダのインテリアとして取り入れたい方に向いています。
ただし、ルーバーの設置位置と室外機の吸排気の方向を必ず確認してください。
排気口の正面にルーバーを立てると、排気の循環が起きて逆効果になります。

合わせてやると効果が倍増する「もう一つの対策」
日よけと並行してやると、さらに電気代節約効果が上がる対策を紹介します。
① 室外機の周囲の地面に打ち水をする
室外機の周囲(アスファルト・コンクリート)に水をまくだけで、地面の温度を10〜20℃程度下げることができます。
朝・夕方など気温が比較的低い時間帯に行うと効果的です。
費用ゼロ、今日からできます。
② 室外機の熱交換器(フィン)を掃除する
室外機の正面にあるフィン(細かい金属の網目状の部分)にほこりや汚れが詰まると、熱交換効率が下がります。
市販のエアコン室外機専用クリーナーまたは、水をかけながら柔らかいブラシで汚れを落とします。
注意:高圧洗浄機は室外機には使用しないでください。
フィンが変形したり、内部に水が浸入して故障する原因になります。
③ 室外機の吹出口の向きを確認する
室外機が吹き出す熱気が、窓や壁に向かって直接当たる位置に設置されていると、その熱が室内に伝わりやすくなります。
可能であれば、吹出口の向きを建物から離れる方向に調整する(設置業者に相談)ことで改善できます。

「室外機カバー」でよくある失敗
実際にやってみて「失敗した」という声をまとめます。
失敗①:排気口の前にパネルを立ててしまった
「日陰を作りたい」という気持ちから、室外機のすぐ正面にパネルを立てたら、逆に効率が下がってエアコンの効きが悪くなった。
排気口の正面は絶対に塞いではいけません。
失敗②:固定が甘くて台風で飛んだ
アルミシートや軽量パネルを固定せずに置いておいたら、夏の台風で飛んでいってしまった。
近隣の家や車を傷つけるリスクにもなります。
固定は必ずしっかりとしてください。
失敗③:「室外機カバー」と名のつく全面囲いを設置してしまった
デザイン性重視で「室外機カバー(全面囲い型)」を設置したところ、熱がこもって余計に電力消費が増えてしまった。
「カバー」という名称でも、四方を囲む製品は逆効果になる場合があります。購入前に必ず「通気性の有無」を確認してください。

新潟の夏に特に気をつけること
新潟の夏は、最近は35℃を超える猛暑日が増えています。
日本海側の高温多湿な夏は、室外機にとって厳しい環境です。
さらに新潟では、冬の積雪対策として室外機を「嵩上げ台(かさあげだい)」の上に設置しているケースが多い。
この場合、積雪の影響は受けにくくなりますが、高い位置で直射日光が当たりやすくなることもあります。
また新潟の住宅では、敷地が比較的広くて室外機を建物の側面や南面に設置しているケースも多い。
南面設置は夏の日差しが直撃しやすいため、日よけの優先度が特に高くなります。
まとめ
室外機の日よけDIYについて、覚えておいてほしいポイントです。
- 室外機が熱せられると熱交換効率が落ちて電気代が上がる。日よけで5〜10%程度の節電効果が期待できる
- 日よけの鉄則は「吸排気の流れを遮らないこと」。排気口の正面を塞ぐのは絶対NG
- 最も安全・簡単なのは「天板(上面)だけを遮熱する」方法
- 選択肢は「アルミ遮熱シート(最安)」「既製品の日よけパネル(バランス型)」「木製ルーバー(デザイン重視)」の3種
- 合わせて「打ち水」「フィンの掃除」も取り入れると効果が上がる
- 固定は必ずしっかりと。台風シーズン前に設置するなら固定方法を特に確認する
設定温度を変えたり我慢したりしなくていいです。
室外機の環境を整えるだけで、エアコンは本来の性能を発揮します。
今週末、ぜひ試してみてください。
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