「実家じまい、しなきゃいけないのは分かってる。でも何から始めればいいのか、まったく分からない」
これ、ほぼ全員が言います。
最初に相談に来られる方の9割以上が、この状態です。
はっきり言いますが、「分からないから先延ばし」は一番やってはいけない選択です。
実家は放置すればするほど価値が下がり、劣化が進み、相続人が増え、最終的に「売れない・貸せない・壊すにも金がかかる」という最悪のトリプルパンチになります。
今日は、実家じまいで困っているすべての方に向けて、何から始めればいいかを順番にぜんぶ話します。
読み終わる頃には「とりあえずここから動こう」という気持ちになってもらえるはずです。
そして最後に、ちょっと大切なお知らせもあります。ぜひ最後まで読んでください。

そもそも「実家じまい」って何をすることなのか
「実家じまい」というのは、親が施設に入ったり、亡くなったりして誰も住まなくなった実家を「整理・処分・活用」する一連のプロセスのことです。
具体的には、
- 家の中の荷物・家財の整理・処分
- 相続登記(名義変更)の手続き
- 建物をどうするか(売る・貸す・リノベして使う・解体する)を決める
- 不動産の売却または活用
…という複数のことが組み合わさっています。
「引っ越しの片付け」みたいなもんだろ、と思っていたら大間違いで、法的な手続き・感情的な整理・経済的な判断がすべて絡み合っているのが実家じまいの厄介なところです。
だからこそ「何から始めればいいか分からない」という状態になるのは当然で、それ自体は責めるべきことじゃない。
でも、「分からないから何もしない」は絶対に避けてほしいのです。

実家を放置するとどうなるのか。正直に教えます
先延ばしの怖さを、具体的な数字と事実でお伝えします。
① 固定資産税が最大6倍になるリスク
更地の状態だと固定資産税の「住宅用地の軽減特例」が受けられなくなります。
さらに、市区町村から「特定空家」や「管理不全空家」に指定されると、軽減特例が外れ、最大6倍の固定資産税が課される可能性があります。
「空き家にしてるだけで税金が上がる」というのは、もう笑えない現実の話です。
② 相続登記を放置すると過料10万円
2024年4月から相続登記が義務化されました。
相続を知ってから3年以内に名義変更しないと、10万円以下の過料が科されます。
「昔から名義が祖父のまま」という物件は、2027年3月31日が期限です。もう時間がありません。
③ 放置期間が長いほど相続人が増える
これ、意外と知られていないことです。
名義人が亡くなって何もしないまま10年・20年経つと、その間にまた別の相続人が亡くなってその子どもたちにも相続権が移ります。
20年放置した物件で「相続人が20人以上いる」というケースは珍しくありません。
当然、全員の合意を取るのが大変になる。後になればなるほど手続きが複雑になっていくのです。
④ 建物の劣化は「加速度的」に進む
人が住まなくなった家は、急速に劣化します。
換気がなくなり、湿気がこもり、カビが繁殖し、シロアリが入り、屋根が傷む。
5年放置した家と10年放置した家では、補修コストが数倍違うことがあります。
「急がなくていい」ではなく「急いだ方が絶対に得」です。
これは強調しておきます。

実家じまいの全体像。何をどの順番でやるのか
では、実際にどういう順番で動けばいいのか。
全体の流れをざっくりお伝えします。
STEP 1:家族・親族で「話し合いの場」を作る
最初にやることは、片付けでも売却でもありません。
関係者全員で「どうするか」の方向性を合わせることです。
よくある失敗が「長男が勝手に話を進めて兄弟が反発した」「親に黙って売却の話をしていたら揉めた」というパターン。
実家じまいで人間関係が壊れるケースは本当によくあります。
話し合いで決めておくべきこ
- 誰が主導して進めるか(代表者を決める)
- 売る・貸す・使う・壊すのどれを目指すか(方向性の合意)
- 費用は誰がどう負担するか
- 思い出の品の扱いはどうするか
親が存命の場合は、必ず親本人の意向を聞いてから動いてください。
「親のために」と思って勝手に動いた結果、親が激怒するケースが後を絶ちません。
STEP 2:現状を把握する(登記・名義・建物の状態)
家族で方向性が決まったら、次に「実家の現状」を正確に把握します。
登記の確認:法務局でもオンラインでも取得できる登記事項証明書で、現在の名義人を確認します。
予想外に古い人の名前が残っていることがあります(「えっ、まだおじいちゃんの名前のまま?」というケースは本当によくあります)。
固定資産税の確認:毎年届く固定資産税の課税通知書で、名義人と評価額を確認します。
建物の状態確認:実際に現地を訪れて、屋根・外壁・床下・水回りなどの状態を確認します。
できれば専門家(建築士)に同行してもらい、「この家はどのくらい修繕が必要か」「リフォームすればどのくらい使えるか」を確認してもらうのがベストです。
STEP 3:荷物・家財の整理・処分
実家の中の荷物・家財を整理します。これが精神的に最もきつい作業です。
親の思い出の品、古い写真、大量の家具…「捨てる・残す・誰かに引き取ってもらう」の判断を繰り返す、地味で時間のかかる作業です。
自分たちでやる場合:何度かに分けて訪れ、少しずつ進める。一気にやろうとすると体力的にも精神的にも限界が来る。
業者に頼む場合:遺品整理業者・不用品回収業者に依頼することで、一気に片付けることができます。費用は部屋数・荷物量によって異なりますが、3LDK程度で数十万円が目安です。
注意点:必ず複数社に見積もりを取ってください。
業者によって金額が倍以上違うことがあります。
また、「貴重品・思い出の品は業者に任せず自分たちで確認してから」というのは鉄則です。
STEP 4:相続登記(名義変更)を行う
建物の整理と並行して、または整理後に、相続登記を行います。
相続登記は司法書士に依頼するのが一般的です。必要な書類(戸籍謄本・除籍謄本・遺産分割協議書等)の収集・作成から法務局への申請まで、一括して対応してもらえます。
費用の目安:司法書士報酬5万〜15万円程度(物件数・相続人数・権利関係の複雑さによって変わる)
「相続人申告登記」という応急措置もある:遺産分割協議がまとまらない場合、「自分がこの不動産の相続人の一人です」と法務局に申し出るだけの簡易手続きで、ひとまず義務を果たしたとみなされます。
本格的な話し合いに時間がかかる場合の「一時しのぎ」として有効です。
STEP 5:不動産の処分方法を決め、実行する
荷物の整理が終わり、登記も済んだら、いよいよ不動産本体の処分です。
選択肢は大きく4つあります。
① 売却する
最もシンプルな処分方法です。
不動産会社に仲介を依頼し、買い手を探します。物件の状態・立地・相場によって売却価格は大きく変わります。
注意点:不動産会社の言い値だけで判断しないでください。
「建物の状態」を建築士視点でも確認した上で、適正価格かどうかを判断することが重要です。
② 賃貸に出す
建物を修繕して、賃貸物件として貸し出す方法です。
固定資産税・修繕費を賄えるかどうかを試算してから判断しましょう。
古い建物の場合、リフォーム費用が大きくなることがある。
「賃貸にした方がいい」と安易に思わないでください。
③ リノベーションして自分たちで使う・親族が住む
子どもが住む・親族が使う・移住者に貸すなど、活用する方法です。
リノベーション費用がかかりますが、「残す」という選択肢として検討する価値があります。
④ 解体して更地にする
建物を壊して土地だけの状態にする方法です。
木造住宅の解体費用の目安は100万〜200万円程度。
ただし、更地にすると固定資産税の軽減特例が外れるため、「売却見込みがない土地を更地にする」と逆に税負担が増える可能性があります。
解体前に必ず専門家に相談してください。

実家じまいの費用はどのくらいかかるのか
「お金がどのくらいかかるのかが怖くて動けない」という方、正直な目安をお伝えします。
| 作業内容 |
費用の目安 |
| 荷物・家財の整理(業者依頼・3LDK程度) |
20万〜80万円程度 |
| 相続登記(司法書士報酬+登録免許税等) |
10万〜100万円超 |
| 建物のインスペクション(建物診断) |
5万〜15万円程度 |
| 不動産売却(仲介手数料) |
売却価格の3%+6万円(上限) |
| 解体工事(木造30〜40坪程度) |
200万〜400万円程度 |
合計すると数十万〜数百万円の幅があります。
物件の状態・規模・処分方法によって大きく変わるため、「一般論の費用感」を鵜呑みにしないでください。
現地を確認した上で、個別の見積もりを取ることが絶対に必要です。
実家じまいを「一人で抱えないで」ほしい理由
ここで少し個人的な話をさせてください。
相談に来られる方の多くが、「一人でずっと悩んでいた」という状態です。
兄弟には言いにくい、業者に頼むのは怖い、どこに相談すれば良いか分からない、そうやってひとりで抱えて、何ヶ月も・何年も止まっていた。
これ、本当にもったいないです。
実家じまいは「全部自分でやらなきゃいけない」ものじゃないし、「自分が全部決めなきゃいけない」ものでもありません。
適切な専門家を使えば、驚くほどスムーズに進みます。
私は建築士であり、空き家アドバイザーとして、相続・空き家の問題をかなりの件数見てきました。
「どの専門家に何を頼めばいいか」のコーディネートも含めて、ワンストップでご相談に乗ることができます。
「まず話を聞いてほしい」というだけでも、全然大丈夫です。

📣 8月30日(土)セミナー開催のお知らせ
空き家課題解決セミナー「実家じまい」
「ブログを読んで興味は持ったけど、自分のケースだとどうなるか分からない」「もっと詳しく聞きたい」という方は是非お待ちしております。
📅 日程:2026年8月30日(日)
🕐 時間:10:00〜11:30(受付9:45〜)
📍 場所:東区プラザ(新潟市東区役所)
💴 参加費:無料
📋 内容
- 実家じまいの全体像と手順を分かりやすく解説
- 「売る・貸す・壊す・使う」それぞれのメリット・デメリット
- 相続登記義務化の最新情報(2027年3月31日期限が迫っている!)
- 費用感のリアルな話(こんなに安くできるのか、という事例も)
- 新潟ならではの空き家活用・売却事情
- 個別相談タイム(セミナー後、希望者に15〜20分の個別時間を設けます)
こんな方におすすめです
- 親が高齢で、そろそろ実家のことを考えなければと思っている
- 実家がすでに空き家になっているが、何もできていない
- 相続が発生したが、どこから手をつければいいか分からない
- 兄弟と意見が合わなくて止まっている
- 専門家に相談したことがなく、何を聞けばいいかも分からない
定員:20名(少人数制・先着順)
申し込み方法:LINEまたはお電話でご連絡ください。
「8/30セミナー申し込み」とお伝えいただくだけでOKです。
👉 LINEで申し込む(リンク)https://forms.gle/RnJytBgNTDskcQag7
まとめ
実家じまいで大切なことをまとめます。
- 放置はNG。固定資産税リスク・相続登記義務・劣化の3つが時間とともに悪化する
- まず家族で話し合い、方向性を合わせることから始める
- 登記・建物の状態・費用感の「現状把握」が次のステップ
- 荷物整理→相続登記→処分方法の決定という順番で進める
- 費用は物件によって大きく異なる。一般論ではなく個別見積もりを
- 一人で抱えないで。専門家を使えばスムーズに進む
「実家どうしよう」と何年も悩んでいるなら、今日がそれを動かすきっかけにしてほしいです。
8月30日のセミナーで、一緒に考えましょう。
ご相談はLINEからどうぞ。いつでもOKです。
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