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犬将軍日記

2026/10/10

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

深刻な記事がありました。

 

数字から。

2024年に全国の警察に寄せられた特定商取引関連の被害相談が前年比1.5倍の1万7,703件に上り、過去最多となったと。

うち9,619件は訪問販売がらみで、悪質リフォームの被害が広がっているという。

1万7,703件。

1日あたり約48件。

つまり日本のどこかで毎日48回、「屋根がやばい」「床下が腐っている」「今すぐ直さないと大変なことになる」という手口で誰かが被害に遭っている計算です。

さらに深刻なのが点検商法の摘発数です。

点検と称して家を訪れ、「工事をしないと危険」などと告げて不必要なリフォーム契約を迫る「点検商法」を巡る摘発も過去最多の66件あった。

警察が検挙した悪質リフォーム業者による「点検商法」事件が昨年全国で83件あり、統計の残る2010年以降で最多となった。

被害額も150億円を超え最多。

うち34件が匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関与した事件だった。

150億円。

これが「屋根の点検」「床下の無料調査」「分電盤の確認」という入口から始まっているというのが現実です。

同じ業界の人間として、腹が立つと同時に「これ以上被害を出してはいけない」と思います。

相談者の半数が65歳以上。ターゲットは明確

相談件数は1万7,703件と、前年より6,364件(56.1%)増加し、相談当事者は、65歳以上が約半数(48.7%)を占めている。

65歳以上からの相談が最多の48.7%を占め、訪問販売の相談は23年(4,357件)と比べ2倍超に増加。

65歳以上が約半数…これは偶然ではありません。

連中は明確にターゲットを絞っています。

なぜ高齢者が狙われるのか。

「一人暮らし・古い家・判断を急かしても家族が介入しにくい・建物の状態を自分で確認できない・断ることへの罪悪感がある」

この条件が重なる方が対象になります。

これまでは高齢者宅を狙って、高額な契約をさせるリフォーム点検商法が頻発してきました。

訪問事業者が「無料で屋根を点検します」とやってきて「このままでは雨漏りがする」などと不安をあおりながら契約をさせようとする。

この手口への警戒が呼びかけられて、今までどおりの収益が上がらなくなったためか、今度は「分電盤を点検します」と言って訪問するケースも急増している。

「屋根の点検→警戒されてきた→次は分電盤」

手口が変わっているという情報も重要です。

「屋根の話ではなかったから大丈夫」という思い込みが次の被害を生みます。

34件がトクリュウ関与。個人の「悪い業者」ではなく組織犯罪

トクリュウがリフォーム詐欺に関与した事件が34件。

しかも闇バイトを雇って、簡単に信用に値するホームページを作ってしまう可能性があり、「ホームページがあるから信用できる」は、今や通用しない時代です。

見た目がきれいな会社名・制服・名刺・ホームページ、これらは「信用させるための道具」として用意されています。

組織的にやっているということは、入口から「どう見せれば断られないか」まで計算されています。

「ちゃんとした会社っぽかった」という被害者の言葉を信じます。

実際そう見えるように準備しているからです。

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

新潟で気をつけてほしいこと

新潟で特に警戒が必要な理由があります。

「雪国だから」という説得力が使われる

「この屋根、去年の雪でかなりやられてますよ。

新潟だと毎年これが続くと危ないですよ」

この言い方が新潟では現実感を持って刺さります。

実際に新潟の家の屋根は傷みやすい。

だから「本当かもしれない」と思ってしまいやすい。

「新潟では屋根が傷みやすい」というのは事実ですが、それを「今すぐ・この業者に・この金額で」契約する理由にはなりません。

農村部・集落部の一人暮らし高齢者が特に狙われやすい

都市部では断りやすい雰囲気もありますが、農村部では「近所の人に見られたら」「業者に悪いことをしてしまう」という心理が働きやすい。

「せっかく来てもらったから」という義理の感覚を悪用されます。

「冬の前に直さないと」という季節性の圧力

秋から冬にかけて「雪の前に今やっておかないと大変なことになる」という言い方が使われます。

新潟では「冬が来る前に」という期限が現実の緊張感を持っているため、この言葉で急かされやすい。

今の点検商法の「進化した手口」を知る

家庭を訪問して、あたかも正規の点検の振りをしながら断りきれない状態にしておいて、不必要又は法外な価格のリフォーム工事や商品交換、駆除作業等を行う契約を取る商法。

典型的な流れはこうです。

①「無料で点検します」という入口

「近くで工事をしていたら気になる箇所があったので」「地域の安全確認をしています」という口実で入り込みます。「点検だけ・無料・今だけ」という言葉で玄関を開けさせます。

②「点検中に問題を発見する」という演出

「屋根がずれている」「水漏れの危険がある」等と言われたことから、業者を屋根に上げて確認させたところ、屋根を壊された上、その写真を見せられて、修理費用を請求された。

最悪のケースでは、業者が自分で破損を作り出して「ほら、ここが壊れていますよ」と写真を見せるという手口があります。「見えない部分が危ない」という言い方は確認しようがないため、否定できません。

③「今日中に決めないと」という圧力

「今日なら工事費を割引できる」「明日には他の現場に行かないといけない」この言い方で時間的猶予を奪います。「家族に相談する」「他の業者にも見てもらう」という正しい選択を取れないように追い込みます。

④ 契約させて金を取る

実際に何か工事をするケースも、何もしないケースも両方あります。どちらにしても「必要のない工事・法外な金額」が問題です。

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

「これが出たら詐欺」実践的なチェックリスト

覚えておいてほしい判断基準です。

即座にアウトのサイン

  • 「今日中に決めないといけない」
  • 「今だけ特別に安くできる」
  • 「他の業者を呼んでいる暇はない」
  • 「家族に相談しなくていい、あなたが決めればいい」

まともな業者は急かしません。これは絶対です。

確認してほしいこと

  • 会社名・住所・電話番号を名刺で確認して、帰った後にネットで検索する
  • 「建設業許可番号を教えてください」と聞く(答えられない・確認できない業者は要注意)
  • 「見積書を書面で出してください」と言う(一行しか書いていない見積書は信用しない)

その場でやること

「今日は決められません。家族に相談してから連絡します」

この一言で帰らせて下さい。

「もう一度考え直すと言ったら怒った」

「帰ってくれないまま居座られた」

という場合は、警察を呼んで構いません。

もし契約してしまった場合

「もう払ってしまった」「契約書にサインしてしまった」という方も、諦めないでください。

クーリングオフ(8日以内)

訪問販売で結んだ契約は、書面を受け取った日から8日以内であれば無条件で解約できます。

「工事が終わっていても」使えるケースがあります。クーリングオフは「書面(手紙・メール)で」行うことが重要です。

消費生活センターへの相談

国民生活センター消費者ホットライン:188(いやや)

「相談するほどではないかも」と思わなくていいです。

188は「どうすればいいか分からない」という段階から使えます。

警察への届出

明らかな詐欺・強迫(帰ってくれない・脅しがあった等)の場合は警察(110)へ。

「大げさかな」と思わなくていいです。

今回の150億円超の被害も、被害者の届出があったから摘発できています。

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

「正規の業者とどう見分けるか」建築士として答える

「じゃあ本物の屋根修繕業者が来たらどうするの?」という疑問が出ると思います。

正規の業者の行動

  • 急かさない(「いつでも見積もりを出しますのでご検討ください」と言える)
  • 見積書の内訳が明確(何をどのくらいやって、単価がいくらか分かる)
  • 「他の業者にも見てもらってください」と言える
  • 会社の実在性が確認できる(登録番号・法人情報が調べられる)
  • 「家族に相談してから連絡ください」と言える

「急かす業者はまともじゃない」これだけ覚えておけば、大半の点検商法は防げます。

清新ハウスでも「この業者から言われたことは本当か確認したい」「見積もりが適正かどうか見てほしい」という相談を受け付けています。

「もし正当な工事が必要なら、信頼できる業者を紹介できる」という立場でご相談に乗ります。

「屋根の点検に来ました」その言葉で去年1万7,703件の被害を生む。

まとめ

警察庁の数字で確認しました。

2024年の点検商法・訪問販売による被害相談は1万7,703件・過去最多。

被害額は150億円超・過去最多。

トクリュウが関与した事件が34件。

これは「珍しい被害」ではなくて「日常的に起きている被害」です。

「今日中に決めてほしい」という言葉が出たら、その場で断っていいです。

帰らせていいです。

家族に電話していいです。

188に電話していいです。

この記事を読んだ方が、一人でも「断れた」「気づけた」と思ってもらえたら十分です。

新潟に一人暮らしの親御さん・祖父母がいる方、この話を伝えてください。


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