新築住宅の照明計画というと、「リビングに何灯必要?」「ダウンライトをどこに付ける?」「おしゃれなペンダントライトにしたい!」など、器具の種類や明るさに目が向きがちです。
もちろん、照明器具そのものを考えることは大切です。
しかし、実際に暮らし始めてから気になることのひとつが、**「自分の部屋の照明ではないのに、なんとなく明るい」**という問題です。
例えば、寝室に入って電気を消したのに、廊下から光が入ってくる。
トイレの照明を点けると、寝室まで光が届く。
子どもが夜にトイレへ行くたびに、廊下の明かりが寝室に差し込む。
リビングの照明が、階段を通して2階まで明るく感じる。
こうした「光の干渉」は、間取りや建具、照明の位置によって起こることがあります。
今回は、昼間の採光とは少し違った視点から、**「夜の光環境まで考えた家づくり」**についてご紹介します。
「照明を消せば暗くなる」とは限らない
家の中には、たくさんの照明があります。
リビング、ダイニング、キッチン、廊下、階段、洗面所、トイレ、玄関など、それぞれの場所に照明が設置されます。
そして、それらの照明は壁で完全に区切られているとは限りません。
例えば、寝室と廊下の間にガラス入りの建具があった場合、廊下の照明を点けると、その光が寝室まで届きます。
また、建具にすき間があれば、そこから光が漏れることもあります。
つまり、「寝室の照明を消す」だけでは、寝室を暗くできない場合があるのです。
これは、図面上で照明器具の位置だけを確認していると、なかなか気づきにくいポイントです。
寝室では「どこから光が入ってくるか」を考える

特に気をつけたいのが寝室です。
寝室は、リビングやダイニングとは違い、「明るければ良い」という場所ではありません。
人によって好みはありますが、睡眠時にはできるだけ落ち着いた暗さを確保したいものです。
例えば、
・廊下の照明
・階段照明
・トイレの照明
・洗面所の照明
・子ども部屋の照明
・屋外照明
などが、寝室の近くにある場合は注意が必要です。
特に、寝室の出入口が廊下に面している場合、ドアを開けた瞬間に廊下の照明が入ってくることがあります。
夜中にトイレへ行くために家族が廊下の照明を点けるたび、寝室が明るくなる……ということも考えられます。
「ガラス入り建具」は光の通り道になる
室内の建具には、ガラスが入ったタイプもあります。
デザイン性が高く、空間を明るく見せられるというメリットがあります。
一方で、光を通す建具は、当然ながら隣の部屋の明かりも通します。
例えば寝室のドアにガラスが入っている場合、廊下の照明が点くと、その光が寝室へ入ってきます。
昼間は「明るくていい」と感じていても、夜になると「思ったより光が気になる」と感じる可能性があります。
特に寝室や子ども部屋など、暗さを確保したい場所では、建具のデザインだけでなく、光を通すかどうかという視点も持っておくと安心です。
室内窓も「光の通り道」になる
室内窓も同様です。
リビングと廊下、書斎と寝室などをつなぐ室内窓は、空間に開放感を与えたり、採光を取り入れたりするのに便利です。
しかし、夜には隣の部屋の照明がそのまま入ってくる可能性があります。
例えば、寝室と廊下の間に室内窓を設けた場合、廊下の照明が点くたびに寝室の壁面が明るくなることがあります。
室内窓を採用するときには、
「昼間はどんな光が入るか」だけでなく、「夜はどんな光が入るか」
まで考えてみましょう。
子育て世帯は「夜中のトイレ」も考えておきたい

小さな子どもがいる家庭では、夜中にトイレへ行くこともあります。
子どもが一人でトイレへ行けるようになると、夜間の照明が必要になる場面も増えてきます。
このとき、廊下全体を明るく照らす照明だけを使うと、寝室まで光が届いてしまう可能性があります。
そこで検討したいのが、必要な場所だけを照らす照明です。
例えば、足元を照らす間接照明や、必要最低限の明るさの照明を設ける方法があります。
夜中に家族が移動するための明るさと、寝ている人を起こさないための暗さ。
この両方を考えておくと、夜の暮らしがより快適になります。
「明るければ安心」ではない場所もある
住宅では、明るさが求められる場所が多くあります。
キッチンでは手元が見えること。
洗面所では顔や手元が見えること。
玄関では足元が安全に見えること。
こうした場所では、適切な明るさが重要です。
一方で、寝室や夜間の廊下などでは、必要以上に明るくしないことも快適性につながります。
特に夜中に目が覚めたとき、真っ暗な部屋から突然明るい照明を見ると、まぶしさを感じることがあります。
そのため、家全体を一律に明るくするのではなく、
「昼間に必要な明るさ」
「夜に必要な明るさ」
「夜中に必要な最低限の明るさ」
を分けて考えることがポイントです。
屋外照明も室内に影響する

夜の光を考えるとき、室内照明だけではありません。
玄関ポーチやアプローチ、庭、カーポートなどに設置する屋外照明も、室内に影響する場合があります。
例えば、寝室の窓のすぐ近くに明るい外部照明があると、夜になってもカーテン越しに光を感じることがあります。
また、隣家の照明や道路の街灯など、自分の家だけではコントロールできない光もあります。
そのため、寝室の窓を計画するときには、周囲にどんな光源があるのかも確認しておくと安心です。
カーテンやブラインドなどの窓まわりと合わせて考えることも大切です。
「照明の位置」だけでなく「光の向き」も確認
同じ照明器具でも、設置場所や光の向きによって感じ方は変わります。
例えば、壁を照らす間接照明は柔らかな雰囲気をつくれますが、隣の部屋や廊下から見たときに意外と光が強く感じられることもあります。
また、階段の照明が上方向まで明るく照らすタイプの場合、2階の廊下や寝室の入口まで光が届くことがあります。
照明計画では、
「どこを明るくするか」
だけでなく、
「どこまで光が届くか」
まで考えてみると、より暮らしに合った計画になります。
図面を見るときは「夜の家」を想像してみよう
家づくりの打ち合わせでは、図面を昼間の明るい時間帯のイメージで見ることが多いものです。
しかし、実際の暮らしには夜があります。
図面を見るときには、ぜひ次のような場面を想像してみてください。
「夜、寝室の照明を消したらどこから光が入る?」
「家族がトイレに行ったら、寝室は明るくならない?」
「子どもが夜中に起きたとき、廊下はどのくらい明るい?」
「外の照明が寝室に入ってこない?」
「リビングの明かりが階段から2階まで届かない?」
こうした視点で見ると、昼間には気づかなかったことが見えてきます。
夜の快適さも「設計できる」
家づくりというと、間取りや収納、断熱性能などに目が向きやすいものです。
照明についても「何を付けるか」「何個付けるか」という考え方になりがちです。
しかし、本当に大切なのは、その照明を使ったときに家の中でどのように光が広がるのかということです。
寝室にはできるだけ光を入れたくない。
夜中の廊下はほんのり明るくしたい。
子どもが起きてもまぶしくないようにしたい。
リビングは夜も落ち着いた雰囲気にしたい。
こうした希望は、照明器具だけでなく、間取り・建具・室内窓・窓・カーテンなどを組み合わせて考えることで実現しやすくなります。
「昼間の明るさ」だけでなく、「夜の暗さ」も家づくりの大切な要素。
新築住宅を計画するときは、ぜひ一度、家族みんなで「夜の家」をイメージしてみてください。
住み始めてから「こんなところから光が入るとは思わなかった!」とならないためにも、照明だけではなく、光が通る道まで考えた家づくりをおすすめします。

余談ですが、これは私の体験談…
リビング階段の我が家。階段を上がりきったところすぐに寝室の出入り口があります。建具は片引戸。階段は吹き抜けになっているので、LDKの光がダイレクトに差し込んできます。
寝室の照明を消すと浮き出る建具のシルエット…。建具下の隙間からモヘアの部分から光が見えるので、結構気になります。
階段室から離れていれば少しはましだったかもしれないなぁと思う私なのでした…
LINEで気軽に無料相談

【モデルハウス公開中!】
NEW!秋葉区小戸上組分譲地内 新「蔵里」OPEN!

古民家から取り出した古材を再利用した新旧融合の新しい住まいの在り方をご体感下さい。
👇👇モデルハウス見学のご予約はこちらをクリック👇👇
