家づくりやリフォームを考えるとき、壁紙やキッチン、外観にはこだわっても、意外と後回しになりがちなのが「床材」です。
しかし、床は毎日素足で触れ、家具を置き、家族が歩く場所。見た目だけでなく、歩き心地やメンテナンス性、耐久性にも大きく影響するため、住み心地を左右する重要なポイントです。
床材にはさまざまな種類がありますが、それぞれ特徴や向いている場所が異なります。
今回は住宅でよく採用される無垢フローリング・複合フローリング・クッションフロア・フロアタイル・畳について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しくご紹介します。
床材選びで大切なポイント
床材を選ぶ際は、デザインだけでなく次のような点も考慮しましょう。
- 肌触り・歩き心地
- 耐久性
- 水への強さ
- 傷の付きにくさ
- メンテナンス性
- コスト
- 部屋の用途
リビングと洗面室では求められる性能が異なるため、部屋ごとに床材を使い分けるのがおすすめです。
① 無垢フローリング

特徴
無垢フローリングは、天然木を一枚板のまま加工した床材です。
代表的な樹種には
- オーク
- ナラ
- パイン
- ウォールナット
- チェリー
- ヒノキ
- スギ
などがあります。
天然木ならではの温もりや木目を楽しめる人気の床材です。
メリット
木の温もりを感じられる
冬でも冷たく感じにくく、素足でも快適です。
調湿作用がある
木材が湿気を吸放出するため、室内環境を快適に保ちやすくなります。
経年変化を楽しめる
年月が経つにつれて色合いや風合いが変化し、味わいが増していきます。
高級感がある
天然素材ならではの質感が、住まい全体を上質な印象にします。
デメリット
- 傷やへこみが付きやすい
- 水分に弱い
- 反りや隙間が発生する場合がある
- 費用が比較的高い
おすすめの場所
② 複合フローリング

特徴
現在の新築住宅で最も多く採用されている床材です。
合板などの基材の上に天然木や化粧シートを貼り合わせて作られています。
製品によって性能もさまざまで、傷や汚れ、水に強いタイプも多くあります。
メリット
傷に強い
ペットや小さなお子さまがいる家庭にもおすすめです。
反りや収縮が少ない
温度や湿度による変形が起こりにくく、品質が安定しています。
メンテナンスが簡単
日常のお手入れは掃除機や乾拭きが中心で済みます。
デザインが豊富
木目や色柄のバリエーションが多く、インテリアに合わせやすいのも魅力です。
デメリット
- 無垢材ほどの質感はない
- 深い傷は補修しにくい
- 製品によって質感に差がある
おすすめの場所
③ クッションフロア

特徴
塩化ビニル製のシート状床材です。
柔らかくクッション性があり、水に強いため水回りによく採用されています。
メリット
水に強い
洗面所やトイレでも安心です。
クッション性が高い
足腰への負担が少なく、物を落としても割れにくいのが特徴です。
コストが安い
比較的リーズナブルで施工もしやすい床材です。
デザインが豊富
木目調・石目調・タイル柄など、さまざまなデザインがあります。
デメリット
- 重い家具でへこみやすい
- 表面が傷付きやすい
- 高級感はやや控えめ
おすすめの場所
④ フロアタイル

特徴
フロアタイルは塩化ビニル製ですが、クッションフロアよりも硬く、耐久性に優れています。
近年では本物の木や石と見間違えるほどリアルなデザインの商品も増えています。
メリット
高級感がある
リアルな木目や石目柄で、おしゃれな空間を演出できます。
傷に強い
摩耗に強く、店舗やオフィスでも採用されています。
水に強い
水拭きができ、お手入れも簡単です。
デメリット
- クッション性は低い
- 冬場はやや冷たく感じる
- 下地の凹凸が出やすい
おすすめの場所
⑤ 畳

特徴
日本の住宅ならではの伝統的な床材です。
最近では半帖畳や縁なし畳、カラー畳など、モダンなデザインも人気があります。
メリット
クッション性が高い
転倒時の衝撃を和らげるため、小さなお子さまや高齢者にも優しい床材です。
調湿・断熱性能
湿気を吸放出し、夏はさらっと、冬は暖かく感じられます。
リラックス効果
い草の香りにはリラックス効果があるといわれています。
デメリット
- 日焼けしやすい
- 水分に弱い
- 重い家具の跡が残ることがある
おすすめの場所
床材の比較
| 床材 |
デザイン性 |
耐久性 |
水に強い |
価格 |
おすすめ場所 |
| 無垢フローリング |
★★★★★ |
★★★☆☆ |
★★☆☆☆ |
★★★★☆ |
リビング・寝室 |
| 複合フローリング |
★★★★☆ |
★★★★★ |
★★★★☆ |
★★★☆☆ |
住宅全般 |
| クッションフロア |
★★★☆☆ |
★★★☆☆ |
★★★★★ |
★☆☆☆☆ |
水回り |
| フロアタイル |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★☆☆ |
玄関・キッチン |
| 畳 |
★★★★☆ |
★★★☆☆ |
★★☆☆☆ |
★★★☆☆ |
和室・小上がり |
部屋ごとのおすすめ床材
床材は一種類に統一する必要はありません。用途に応じて使い分けることで、快適性と耐久性を両立できます。
- リビング・ダイニング:無垢フローリングまたは複合フローリング
- 寝室:無垢フローリングで温かみのある空間に
- 子ども部屋:傷に強い複合フローリング
- キッチン:複合フローリングまたはフロアタイル
- 洗面室・ランドリールーム・トイレ:クッションフロア
- 玄関:フロアタイル
- 和室:畳
近年では、LDKは木質系のフローリング、水回りはクッションフロアやフロアタイルという組み合わせが一般的です。
床材は住まいの印象だけでなく、日々の暮らしやメンテナンスのしやすさにも大きく影響します。
- 無垢フローリング:天然木ならではの温もりと経年変化を楽しみたい方におすすめ。
- 複合フローリング:デザイン・耐久性・価格のバランスが良く、新築住宅で最も採用されている床材。
- クッションフロア:水に強く、お手入れが簡単で水回りに最適。
- フロアタイル:高級感があり、傷や水にも強いため、デザイン性と機能性を両立したい方におすすめ。
- 畳:くつろぎの空間を演出し、日本らしい快適さを取り入れたい方にぴったりです。
それぞれの特徴を理解し、部屋の用途やライフスタイルに合わせて選ぶことで、長く快適に暮らせる住まいづくりにつながります。
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