
今週末、住宅会社との商談や見学会を予定している方へアドバイスを。
手元にある見積書の「本体価格」だけを見て安心していませんか?
実は、家づくりには「別途工事費」や「諸経費」という、一見分かりにくい費用が隠されています。
会社によっては、必要な工事を見積もりにあえて入れず、契約後に「追加費用」として請求してくるケースも・・・。
注文住宅は契約後に50万〜300万円以上増額する人が8割以上にのぼるそうです。
そして、その増額の大半は打ち合わせ中の追加要望ではなく、契約前の見積もりの「抜け漏れ」が原因です。
今回は、清新ハウスがなぜ最初から「全ての費用を含めた正直な総額提案」にこだわっているのか、見積書の正しい見分け方をお教えします。
注文住宅の費用は「3つの箱」に分かれている
まず大前提として、注文住宅の費用は次の3つに分類されます。
| 項目 |
内容 |
総額に占める割合の目安 |
| 本体工事費 |
建物そのものを建てる費用 |
約70〜80% |
| 付帯工事費(別途工事費) |
建物以外の部分にかかる費用 |
約15〜20% |
| 諸費用(諸経費) |
工事以外の手続き・税金等 |
約10% |
ここで多くの方が誤解しがちなのが、チラシやホームページの「坪単価○万円〜」という表記は「本体工事費」しか含んでいないケースが多いという点です。
ここは要注意です。
坪単価の算出方法は会社ごとに異なり、別途工事費用や諸経費が含まれているケースと含まれていないケースが存在します。
別途工事費用と諸経費は合計すると総費用の30%ほどを占めるため、入っているかどうかで金額が大きく変わってしまいます。
つまり「坪単価60万円」という表示だけを信じて予算を組むと、実際の総額は本体価格の1.3〜1.4倍になることがあり、数百万円の見込み違いが生まれるのです。
しかも税別表示だけが目立って、それを鵜呑みにしてしまう方も多いようです。

「別途工事費」に何が含まれるか、見落とされやすい項目
付帯工事費(別途工事費)として実際にかかる代表的な項目を整理します。
- 屋外給排水工事:水道管・ガス管を敷地内に引き込む工事費用(30万〜100万円程度)
- 外構工事:駐車場・庭・門・塀などの工事費用(50万〜300万円程度)
- 地盤調査・地盤改良工事費:地盤が弱い場合に必要(70万〜130万円程度)
- 解体費:古い家が建っている場合の解体費用(木造で坪5万〜7万円程度)
- エアコン・照明・カーテンの購入・取り付け工事費用
これらは「建物そのもの」には含まれない費用ですが、住むためには必ず必要になる工事です。
見積もりの段階でこれらが明記されていない、あるいは「概算」「一式」とだけ書かれている場合は要注意です。
「諸費用」に何が含まれるか
諸費用には、工事費以外の手続き・税金関連の費用が含まれます。
- 建築確認申請費用
- 建築工事請負契約書の印紙税
- 所有権保存登記にかかる登録免許税
- 住宅ローン関連手数料
- 地盤調査費・確定測量費(土地に境界の不明点がある場合)
諸費用は建築費総額の約10%が目安とされています。
建築総額が3,000万円であれば300万円程度を諸費用として見込んでおく必要があります。
多くの金融機関で諸費用はローンに組み込めないケースもあり、現金での準備が必要になることもあるため、事前の確認が欠かせません。

なぜ「一式」表記が危険なのか
見積書の中でよく見かける「外構工事一式」「給排水工事一式」という表記。
この「一式」という言葉自体は違法でも特殊なことでもありませんが、金額の根拠となる内訳が示されていない場合は注意が必要です。
「一式」とだけ書かれた見積もりは、以下のようなリスクをはらんでいます。
- 後から「これは入っていませんでした」と追加費用を請求される
- 実際の工事内容と見積もりの想定内容にズレが生じる
- 比較検討の際に他社との金額の単純比較ができない
良心的な住宅会社の見積書は、「外構工事一式」の中に「駐車場舗装〇〇㎡、フェンス〇m、門柱、照明〇箇所」といった内訳が明記されています。
逆に金額だけが書かれた「一式」表記が複数ある見積もりは、慎重に確認することをおすすめします。
2025〜2026年、資材高騰がさらに見積もりの罠を生んでいる
近年の建築コストの状況も、この問題を悪化させる要因になっています。
2026年3月時点でもドル円は150〜160円台と円安基調が続いており、輸入木材・鋼材・機械設備などのコスト増を招いています。
さらに2025年度の公共工事設計労務単価は前年比+6.0%と発表され、13年連続の上昇となっています。
木材・鉄骨・断熱材などの価格はここ数年で約10〜30%上昇しており、同じ仕様でも総額が上がる傾向にあります。
このような状況下では、見積もり時点と契約・着工時点で資材価格が変動するリスクが高まっています。
2025年12月に全面施行された改正建設業法では、受注予定者は見積書交付時等に資材高騰等のリスク(おそれ情報)を発注者に通知する仕組みが導入されました。
つまり、誠実な住宅会社であれば「現時点の資材価格では〇〇ですが、契約後に価格変動の可能性があります」という説明を見積もり時にきちんと行うはずです。
この説明が一切なく、契約後に突然「資材が高騰したので追加費用が必要です」と言われた場合は、説明責任を果たしていない可能性があります。

商談前にチェックすべき5つのポイント
今週末、見学会や商談に向かう前に、以下の5点を必ず確認してください。
① 坪単価に「別途工事費」「諸費用」が含まれているか 含まれていない場合、総額のおおよその目安(本体価格の何%程度になるか)を必ず聞いてください。
② 「一式」表記の内訳を聞く 金額だけが書かれた「一式」項目があれば、その場で内訳を質問してください。答えに詰まる会社は要注意です。
③ 地盤調査・地盤改良費が含まれているか 地盤改良が必要になった場合の費用(70万〜130万円程度)が見積もりに含まれているか、含まれていない場合はどのタイミングで判明するかを確認してください。
④ 資材価格変動への対応方針を聞く 契約後に資材価格が上がった場合、追加費用が発生するのか、それとも会社側が一定の範囲を吸収するのかを事前に確認してください。
⑤ 見積もりの有効期限を確認する 資材価格が変動しやすい今、見積もりには有効期限が設定されているのが一般的です。期限を過ぎた場合の再見積もりの扱いも確認しておきましょう。

清新ハウスが「総額提案」にこだわる理由
清新ハウスでは、最初の見積もりの段階から、本体工事費・付帯工事費・諸費用をすべて含めた「総額」でご提案することを徹底しています。
理由は単純です。
契約後に「実はこの費用がかかります」と言われることが、家づくりで最も大きな後悔につながると考えているからです。
こちらとしても、追加請求は非常に言いにくいものですし、お互いに気分が悪くなるのは目に見えているからです。
外構工事・給排水工事・地盤改良・諸費用これらすべてを最初の段階で現地調査をもとに見積もり、内訳を明確にしてお伝えします。
資材価格の変動についても、契約時点でリスクの説明を行い、変動が生じた場合の対応方針を事前にお伝えしています。
「最初の見積もりは安く見せて、後から積み上げる」というやり方は、一時的にお客様の心をつかめても、長期的な信頼関係を壊します。
私たちは、最初から正直な総額を知っていただくことが、結果的にお客様にとって最も安心できる選択だと考えています。
まとめ
注文住宅の見積もりで後悔しないために、覚えておいてほしいポイントを整理します。
- 「坪単価」は本体工事費のみのケースが多く、総額の目安にはならない
- 別途工事費(15〜20%)・諸費用(約10%)を含めた総額で判断する
- 「一式」表記には内訳を必ず確認する
- 資材高騰が進む今、価格変動への対応方針を事前に聞く
- 当初予算の10〜20%程度の余裕を持った資金計画が安全
「本体価格の安さ」だけで判断せず、「総額でいくらになるか」を必ず確認してから契約に進んでください。
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