「業者に家財整理の見積もりを頼んだら、80万円って言われた…」
「どこに頼めばいいか分からなくて、ずっと動けていない」
空き家の家財整理で、こういう話をよく聞きます。
正直に言います。
家財整理の費用は、やり方次第で大きく変わります。
何も考えずに「全部業者に任せる」と高くなる。
でも、正しい順番で正しい方法を組み合わせれば、費用を半分以下に抑えられることがあります。
今回は「家財整理の費用を抑えながら、確実に前に進む方法」をお伝えします。

まず知っておくべき「家財整理の費用の相場」
業者に全部任せた場合、家財整理(遺品整理)の費用はどのくらいかかるのか?
遺品整理業者への依頼費用の目安(廃棄物処分・作業費込み)
| 間取り規模 |
費用の目安 |
| 1〜2部屋(少量) |
3万〜15万円程度 |
| 2〜3DK程度 |
15万〜50万円程度 |
| 4〜5LDK(一般的な戸建て) |
50万〜120万円程度 |
| 蔵あり・大量の場合 |
100万〜200万円以上 |
「全部業者に任せる」と、物量・業者によってはこれくらいの費用がかかります。
ただしこれは「何も準備せず・買取もせず・全部廃棄として依頼した場合」の費用感です。
後述する方法を組み合わせれば、実際の支払い額を大幅に下げることができます。

費用を下げる最重要ポイント:「捨てる前に売る」
家財整理で費用を下げる最も効果的な方法が「廃棄する前に買取できるものを先に分ける」ことです。
買取価格がつきやすいもの(見落としやすいものも含む)
- 貴金属・宝飾品(金・プラチナ・指輪・ネックレス・ブローチ):金・プラチナは重さで買取価格が決まる。「古い・デザインが古い」は関係ない。見つけたら必ず買取へ
- 骨董品・古美術(掛け軸・茶道具・刀剣・古伊万里・漆器):素人目には「ただの古い物」に見えても、専門の骨董業者に見せると高値がつくことがある
- 切手・硬貨・紙幣のコレクション:戦前・終戦直後の切手・記念硬貨は意外な価格になることがある
- カメラ・光学機器(ニコン・キヤノン等の一眼レフ・レンズ):オールドレンズはフィルムカメラブームで需要が増加
- 工具・農機具(状態が良ければ):マキタ・日立等のブランド電動工具は買取価格がつく
- ブランド食器(ウェッジウッド・ノリタケ・マイセン等):揃っているセットは特に高値
- ミシン(アンティークの足踏みミシン等):インテリア需要で意外な値がつく場合がある
- 古本(初版本・専門書・絶版本):古本屋の出張買取を利用する
「どうせ安い」と思い込んで業者に廃棄を依頼すると損をする。
出張買取を複数社に依頼して比較することをすすめます。
同じ品物でも買取価格が業者によって数倍違うことがあります。
費用を下げるポイント2:「自分でできること」と「業者に任せること」を分ける
家財整理の費用で最も大きな割合を占めるのは「廃棄物の処分費用(運搬・処分)」と「人件費(作業員の労働時間)」です。
自分たちで作業できる部分を増やすほど、業者への依頼費用が下がります。
自分でできること(費用削減効果大)
- 衣類の分別・袋詰め:衣類は一袋にまとめて市の指定袋で出せるものが多い。自分で袋詰めするだけで業者の作業時間が大幅に減る
- 食器・小物の段ボール詰め:壊れやすいものの梱包は「そのまま廃棄」として業者に渡すより、自分で段ボールに詰めて出した方が作業費が安くなる
- 書類・紙類の処理:個人情報が含まれる書類は自分でシュレッダーにかける。紙類は古紙回収に出せるものは別途まとめる
- 市の粗大ごみ・大型ごみの利用:ベッド・タンス・ソファ等の大型家具は、市の粗大ごみ収集に出すことができる(一点数百円〜数千円)。業者に廃棄を頼むより圧倒的に安い
特に費用削減効果が大きい「市の粗大ごみ活用」
新潟市では家庭の粗大ごみを有料で引き取る制度があります。
一般的な家具は一点あたり数百円〜数千円で収集してもらえます。
業者に全部任せると「廃棄費用」として一点あたり数倍〜数十倍の費用がかかることを考えると、使える粗大ごみはすべて自治体の制度を使った方が大幅に安くなります。

費用を下げるポイント3:「買取と整理の一括対応業者」を選ぶ
遺品整理業者を選ぶとき、「買取と整理を同時にやってくれる業者」を選ぶことで費用を下げられます。
買取がある業者は「廃棄費用から買取代金を差し引いた金額」を請求するため、実質的な負担が減ります。
「遺品整理と買取を別の業者に頼む」より、「一体でやってもらえる業者に頼む」方がトータルのコストを抑えやすいケースが多い。
費用を下げるポイント4:自治体の補助金・支援制度を使う
これを知らない方が非常に多いです。
一部の自治体では、空き家の家財整理・解体に関する補助金制度を設けています。
新潟市の空き家対策支援制度
新潟市では、空き家の活用・処分を促進するための補助制度を設けています(内容は年度によって変わるため、最新情報は新潟市のサイトまたは市の相談窓口で確認してください)。
補助対象になる可能性があるのは
- 空き家バンクへの登録を前提とした家財整理・清掃費用
- 老朽危険空き家の除却(解体)費用の一部
「補助金があるとは知らなかった」という方を非常に多く見てきました。動き始める前に、必ず一度市区町村の空き家担当窓口に「補助制度はありますか?」と聞いてみてください。
国の制度(間接的に活用できるもの)
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業:家財整理後にリノベーションをする場合、工事費の一部を補助する制度がある
- 空き家対策のNPO・相談窓口:全国各地でNPOや相談窓口が立ち上がっており、整理業者の紹介・相談対応を無料でしてくれる場合がある

費用を下げるポイント5:「複数社の見積もり」は絶対に取る
これは鉄則です。
遺品整理業者は、同じ内容でも業者によって費用が2〜3倍変わることがあります。
「知人に紹介してもらった業者に1社だけ見積もりを頼んだら高かった」というのはよくある話です。
必ず最低3社に見積もりを依頼して、比較してください。
見積もり時に確認すべきポイント
- 廃棄物の処分方法:適切な産業廃棄物処理施設に持ち込んでいるか(不法投棄リスクの確認)
- 許可証の有無:一般廃棄物収集運搬業許可を持っているか
- 追加費用が発生する条件:搬出が困難な場所・重量物・特殊品の追加費用の有無
- 買取の実施有無:買取がある場合、買取額を費用から差し引いてくれるか
「とにかく安い業者」を選ぶことも危険です。
許可なく廃棄物を収集した業者が不法投棄した場合、依頼者も責任を問われる可能性があります。

「時間がかかる」のが一番費用がかかる
最後に、費用以外で一番大事なことを言います。
「放置し続けることが、最もコストが高い選択」です。
空き家は放置するほど建物が傷み、固定資産税がかかり続け、相続人が増え、管理責任が生じます。
家財整理が「大変そう」「費用が心配」という理由で先延ばしにするほど、解決が難しくなっていきます。
「全部一気にやろう」とせず、「月に1〜2日ずつ、少しずつ進める」というアプローチが現実的です。
少しずつでも動き始めれば、必ず終わりが見えてきます。

まとめ
空き家の家財整理で費用を抑えるポイントです。
- 遺品整理業者への全部一任は高くなりやすい。50万〜120万円以上かかることも
- 費用を下げる5つのポイント ① 捨てる前に売る(貴金属・骨董・カメラ・工具等の買取) ② 自分でできることをやる(衣類袋詰め・粗大ごみ出し) ③ 買取と整理を一括でやってくれる業者を選ぶ ④ 自治体の補助金制度を事前に確認する ⑤ 必ず複数社(3社以上)で見積もり比較をする
- 「許可証あり・廃棄方法が適切・買取有り」の業者を選ぶ
- 放置し続けることが一番コストが高い。少しずつでも動き始める
「何から始めればいいか分からない」という状態からでもOKです。まずご相談ください。
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