自然換気は風圧や空気の流れを利用して室内を換気する方法で、「風力換気」と「温度差換気」に分類できます。
■風力換気
建物に風が当たることで発生する風圧差を利用して室内を換気する換気方法です。風上から空気が流入し、風下から流出します。この時、風上側は外部から内部に圧力がかかり、これを「正圧」と言います。反対に風下側は内部から外部に圧がかかり、これを「負圧」と言います。空気は圧力の高い方から低い方へ流れる性質があり、この性質を利用して室内の空気を入れ換えます。
■温度差換気
空気は温度によって密度が異なり、煙突状の空間において室内と屋外の温度差を利用した換気方法です。空気は温度が高いと密度が小さく、温度が低いと密度は大きいという特徴を持ちます。冷房を使用する夏場は、室内温度が外気温度より低くなっているので、外気が上部から流入して室内の空気が下部から排出され、暖房を使用して室内温が外気温より高くなっている冬場は、外気が下部から入り上部から流れていきます。室内外の温度差が大きいほど、換気量が増すのが特徴です。