今年の4月、新入社員が入社初日の研修中、わずか4時間で退職代行を利用して辞めてしまうというニュースが大きく報じられました。
午前11時半には「自分には合わない」と見切りをつけ、昼休みの終わりには退職の書類が会社に届くという信じられないようなスピード感。
このニュースを観て、先ずは驚きましたが、考えさせられるところもありました。

経営者の視点からすれば「たった4時間で仕事や会社の何がわかるのか?」と思うのが率直な本音。
しかし同時に、企業側と労働者側が抱いていた「期待値のズレ」がこれほど早く、かつシビアに表面化する時代になったのだという事実を考えさせられます。
私たちが普段手掛けている家づくりでは、杉の無垢床や、越前和紙の壁紙といった自然素材を標準採用しています。
なぜなら、それらがその土地の気候に馴染み、住む人が自然体で呼吸できる心地よい環境を作れるからです。
働く環境も家づくりとよく似ています。
会社の文化や理念と、本人の価値観が「自然に馴染む」かどうかが最も重要です。
面接時の説明と実態が異なっていたり、無理に合わない環境に身を置き続けて心をすり減らしてしまうくらいなら、早めに別の道を探すのも現代の一つの生存戦略なのかもしれません。

ただ、家づくりにおいても、無垢の木材は最初から完璧に空間に馴染むわけではありません。
時間が経ち、生活のなかで使い込まれるにつれて色合いが深まり、小さな傷もその家だけの味わいへと変化していきます。
人間関係や仕事の本当の面白さも、少し時間をかけて向き合ってみないと見えてこない「木目」のような部分が必ずあります。
初日のわずかな時間でその可能性を完全に断ち切ってしまうのは、やはり少しもったいない、いや、かなり残念です。
この「4時間退職」という現象は、我々受け入れる側の企業に対するメッセージでもあるのでしょう。
面接や内定の段階で、良い面だけでなく、現場の厳しい現実や会社のリアルな空気をいかに誤解なく、誠実に伝えられているか。
そして、入社直後の最も不安な時期に、しっかりと寄り添う体制ができているか。
頑丈な家を建てる前に地盤調査や入念な打ち合わせが欠かせないように、入社前後のコミュニケーションと信頼関係の構築をこれまで以上に丁寧に行う必要がある時代なのだと、改めて感じました。

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