まずは雪の重みについてお話します。
雪はその状態によって重さが変わります。1㎥あたりの雪の重さは以下の通りです。
・新雪(降り積もったばかりの雪)=およそ50~150㎏
・小締り雪(雪の重みで締りかけている雪)=およそ150~250㎏
・締り雪(小締り雪よりも圧縮され氷の粒になった湿った雪)=およそ250~500㎏
計算をすると、1坪(3.3㎡)の屋根の上に1m雪が積もった場合、新雪(50㎏として)で165㎏~締り雪(500㎏として)1650㎏もの荷重がかかっているということになります。
建築基準法では「1mの積雪に耐えられること」と定められており、新潟県としては300㎏/㎥の重さに耐えられることと定めています。
例えば100㎡の屋根の場合、300㎏/㎥の雪が1m積もったとすると、
重さは30tにもなります。
屋根の上に30tものおもりが載っていると考えると、雪下ろしが必要な理由が分かりますね。
もちろんこの積雪荷重についてはカーポートなどでも同じ考え方ができるので、屋根の雪下ろしだけではなくカーポートの雪下ろしも行う必要があるということになります。
カーポートには耐積雪強度という基準があり、標準的なものでは20cm積雪すると雪下ろしをしてくださいと記載があります。
この場合、想定している雪の状態は新雪であることが多いため、より水分を含んだ雪が積もってしまうと凍結する可能性もあり、重量が増えるばかりではなく雪下ろしも困難になってきます。
今回の大雪でもカーポートが倒壊したという事例も出ているのでこちらも注意が必要です。
ご自宅にアルミカーポートがある方は梁を見てみて下さい。
100センチ程度積もっているお宅では中央部がたわんでいるのが分かるはずです。