こちらが外壁の中の様子です。
初めに「4層に分かれている」と書きましたが、右の写真を見て頂くとすでに3層目までできています。
さて、この3層はどんな性能を持つのでしょうか?
まず、1層目。写真では見えていませんが白いシートの下に「耐力面材」というものがあります。
建物は横からの力に弱いと言われており、その力に耐えるために建物には「耐力壁」を設けなければならないと建築基準法で定められています。面で支える耐力壁がこの「耐力面材」です。
次に2層目。写真で見ると白いシート「透湿防水シート」です。
水を通さず、湿気(水蒸気)は通す性質をもつシートのことで、壁内の湿気を積極的に屋外に排出することで、壁内の結露を防ぐ効果があります。
シートに書いてある「タイベック」、気になって調べてみたのですが、アメリカのデュポン社が開発した高密度ポリエチレン不織布というもので、こうした建築資材のほかにも医療用滅菌包材や化学防護服などにも使用されているそうです。
そして3層目、写真だと横に取り付けられている木の材(胴縁といいます)でできる空間「通気層」です。
「通気層」は外壁の中に入った湿気(水蒸気)を外に逃がす働きがあります。
が、写真で分かるように胴縁は横に取り付けられていて、横に長い通気層が出来ており、この上に外壁が張られます。
ということは空気は横にしか移動できないし、どうやって外にでるの?と思いませんか?
右の写真が胴縁です。
空気を上下に移動させるため、材が半月に欠かれています。
そうすることで空気が外に逃げる道を確保して、通気層としての役割を果たしているのです。
縦に取りつける場合は、通気層は縦になり出口に向かって空気が移動できるので加工は無くても大丈夫です◎
最後に4層目、外壁になります。
いかがでしたでしょうか?
現場に行ってただ外壁材が張られているわけじゃないと自分の目で確かめられ、とても勉強になりましたし、断面を書くには中を知っておくことが必要だと改めて感じました。
それでは今回はこの辺で失礼します!
またお会いしましょう!