こんにちは。
ここ数年、お客様との打ち合わせでInstagramなどのSNSの画像を見せていただく機会が本当に増えました。
「こんな吹き抜けがいい!」
「この四角くてスタイリッシュな外観にしたい!」
そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
一生に一度の家づくり、デザインにはこだわりたいですよね。
しかし、住宅建築のプロとして、そしてこの新潟の気候を知る地元の人間として、あえてぶっちゃけます。
SNSでバズっているオシャレな間取りの多くは、「太平洋側の温暖な地域」や「海外」で作られたものです。
それを雪が降り、湿度が高く、底冷えするこの「新潟」でそのまま採用すると、住んでから強烈に後悔することになります。
今回は、新潟の気候では絶対におすすめしない「SNSで流行りの間取りワースト3」を、その理由とともに解説します。
ワースト1位:見た目は最高だが極寒。「吹き抜け+オープンなリビング階段」
SNSの施工事例でダントツに人気なのが、広大な吹き抜けと、スケルトンのリビング階段の組み合わせです。
開放感があり、光がたっぷり入る素晴らしいデザインに見えますよね。

【なぜ新潟では危険なのか?】
一言で言えば、「冬の暖房効率が最悪になり、1階が寒くていられなくなるから」です。
暖かい空気は上に上がり、冷たい空気は下に降りる性質があります。
吹き抜けがあると、せっかく暖めた1階の空気がすべて2階の天井付近に逃げてしまい、代わりに2階で冷やされた冷気が「コールドドラフト」となって1階に降り注ぎます。
「今の家は高気密・高断熱だから大丈夫」と安易に言う営業マンには注意してください。
この話、結構お客様から聞きます。
「この前、別の会社のモデルハウスへ行った時に、担当の方に言われました」と。
新潟の厳しい冬において、吹き抜けを快適にするには、単なる断熱材の厚みだけでなく、全館空調レベルの緻密な空気の循環計画が必須です。
それを怠ると、光熱費が毎月数万円跳ね上がった上に、冬は毛布にくるまってテレビを見る羽目になります。
ワースト2位:雨漏りと劣化のリスク大。「極端な軒ゼロ住宅」
屋根の出っ張り(軒)が全くない、真四角でツルッとした箱のような外観デザイン。
ミニマルで現代的、SNSでも非常に映えるスタイルです。

【なぜ新潟では危険なのか?】
軒がないということは、「外壁や窓に、雨や雪が直接ガンガン当たる」ということです。
新潟は冬の降雪だけでなく、年間を通して非常に降水量の多い地域です。
軒がない家は、窓枠のコーキング(隙間を埋めるゴム状の材)や外壁材が紫外線を直接浴び、さらに雨雪にさらされ続けるため、劣化スピードが格段に早まります。
一番懸念する部分は雨漏りリスクです。
一般的な家なら軒が傘の役割を果たして守ってくれる雨水が、直接壁を伝って落ちるため、わずかな隙間から内部へ水が侵入しやすくなります。
新潟の家づくりにおいて、「軒」はデザインではなく、家を長持ちさせるための「防御装備」なのです。
ですので、弊社では軒の出を重要と捉え、 新潟での住宅設計において大切にしています。
ワースト3位:冷気と結露の温床。「広すぎる土間と巨大な玄関ピクチャーウィンドウ」
玄関を開けると、外と内が繋がっているかのような広い土間(玄関たたき)。
そこに自転車やアウトドアグッズを飾り、壁には庭を切り取る巨大な一枚ガラスの窓……。
キャンパーやアウトドア好きの方に大人気のスタイルです。

【なぜ新潟では危険なのか?】
これについては必ずしもワーストというわけではありません。設計条件等をしっかり整えればむしろ最高のスタイルになります。
そもそもコンクリートやタイルの土間は、外の冷気をダイレクトに室内に伝える「冷却装置」になってしまいがちです。
新潟の冬、土間は氷のように冷たくなります。
そこが居住空間と直接繋がっていると、足元から容赦なく体温が奪われます。
さらに、雪のついたブーツや濡れたコートをそこに置いたらどうなるでしょうか?
湿気の逃げ場がなくなり、巨大なピクチャーウィンドウは大量の結露でビショビショ。
最悪の場合、お気に入りのアウトドアギアにカビが生えることになります。
土間を作るなら、玄関と居住空間の間に「冷気と湿気を遮断するドア」を設けるなど、新潟仕様のゾーニングが必要かと考えます。
但し、土間断熱性能を高め、しっかりと施工した場合は、そこまで否定するものではありません。
弊社でもそのような住まいを設計したこともありますし、敷地環境や条件に依ってはいい家になります。
個人的には土間と薪ストーブのセットは最強だと思っています。
新潟には「新潟のための美しい家」がある
誤解しないでいただきたいのは、「デザインにこだわるな」と言っているわけではありません。
私たちも、かっこいい家、美しい家を作るのが好きです。
しかし、「命と健康を守る性能」の上に「デザイン」が乗っていなければ、それはただの欠陥住宅になってしまいます。
SNS映えだけを切り取って、新潟の厳しい自然環境を無視した家づくりをすると必ずと云ってよいほど後悔します。
それが、地元で家づくりを担う私たちの本音です。
「断熱しっかりしたんですよね??なんか寒いんですけど!」
「なんでウチの外壁ばっかりこんなすぐに劣化するんですか?」
「二階からの冷気を感じるのですが、どうすれば良いですか?」
「リビング広すぎて、失敗したかな・・・」
などの声をちょくちょく聞きます。
おしゃれでありながら、新潟の冬でも半袖で過ごせるような(極端ですが)、本当に快適な家づくり。
もし「デザインも性能も妥協したくない」とお考えでしたら、ぜひ一度、現在公開中のモデルハウス「蔵里」に足を運んでみてください。
「本当の新潟仕様の家」がどんなものか、体感していただけるはずです。
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