前回に引き続き、アメリカ・イラン間の軍事衝突が住宅業界に与える影響考察の続きです。
前回は、原油高騰による輸送費と石油化学製品のコストアップについてでした。
本日は、より物理的な問題である「建材の物流(供給網)の分断」と、それが引き起こすかもしれない「第2のウッドショック」について考えてみます。
数年前、世界的な木材不足と価格高騰を引き起こした「ウッドショック」を記憶されている方も多いでしょう。
あの時は、アメリカの住宅需要の急増やコンテナ不足が主な原因でしたが、今回は「地政学的リスクによる物流網の寸断」が懸念されています。
紛争地域周辺や重要海峡の航行リスクが高まれば、ヨーロッパからの輸入木材(ホワイトウッドやレッドパインなど)を載せた船は、迂回ルートを通らざるを得なくなります。
これは輸送期間の大幅な遅延を意味し、日本国内への木材供給量が減少することで、再び木材価格の急激な上昇を招く可能性があります。

影響は木材だけでなく、最近の住宅では、海外製のデザイン性の高い食洗機(ミーレやボッシュなど)や、高性能なトリプルガラスの樹脂サッシ、特殊な輸入タイルなどを採用するお客様が増えています。
これらの多くはヨーロッパやアジアの工場で生産され、長い船旅を経て日本に到着します。
物流網が混乱すれば、建物の骨組みは完成したのに「キッチンが入荷しないから引き渡しができない」「サッシが届かず工事がストップする」といった深刻な事態が多発する恐れがあります。
家づくりのスケジュールが狂うことは、お客様の仮住まいの家賃負担増や、お子様の転校時期のズレなど、生活設計そのものに大きなダメージを与えてしまいます。

このようなグローバルな危機に対し、私たち地域工務店が打つべき手は明確です。
それは「物流の国内回帰」、特に「地域材(県産材・国産材)の積極的な活用」です。
これまで価格面から輸入木材に頼りがちだった構造材を、地元の山で採れたスギやヒノキに切り替える。
これは単にリスク回避というだけでなく、地域の林業を守り、日本の森を健全に保つという環境貢献にも繋がります。
ただしこれは簡単な事ではなく、日本の道路事情や人の問題が大きく影響しており、その問題が明るみになったのがウッドショックでもありました。

設備機器に関しては、物流が比較的安定している国内メーカーの製品を軸にした採用が良いでしょう。
「世界で何が起きても、出来るだけ影響のない家づくり」
それが、理想的ですが、石油問題に関しては非常に困難を強いられます。
【モデルハウス公開中!】
NEW!秋葉区小戸上組分譲地内 新「蔵里」OPEN!

古民家から取り出した古材を再利用した新旧融合の新しい住まいの在り方をご体感下さい。
👇👇モデルハウス見学のご予約はこちらをクリック👇👇
